【NBAファイナル2022】セルティックスが再びクラッチタイム制し第3戦勝利、シリーズ2-1へ
NBAでは現地6月8日、ボストン・セルティックスとゴールデンステイト・ウォリアーズがボストンのTDガーデンでファイナル2022第3戦を対戦。ホームチームのセルティックスが116-100でウォリアーズを破り、シリーズを2勝1敗とした。
第3戦でのセルティックスは序盤からフィジカルな好守備を展開し、試合の大部分でウォリアーズを圧倒。第3Qにウォリアーズの猛反撃を受けて、一時逆転を許してしまうも、最終クォーターでは再び見事なチームディフェンスで失点をわずか11点に抑えて主導権を奪い返した。
オフェンス面では、ジェイレン・ブラウンが第1Qにピリオド17得点の好スタートを切って流れを引き寄せると、第2Qからはジェイソン・テイタムやマーカス・スマートらもステップアップ。最終的にブラウン(27得点)、テイタム(26得点)、スマート(24得点)の3選手だけで77得点、22リバウンド、19アシストを記録する。
▼ブラウンの第1Q
セルティックスはバックコート陣に加え、ロバート・ウィリアムズが8得点/10リバウンド/4ブロック/3スティール、アル・ホーフォードが11得点/8リバウンド/6アシストをマークと、フロントコート陣も大活躍。
ウォリアーズのペイントエリア得点をわずか26点に抑えつつ、リバウンド争いも47-31の大差で制すなど、ハーフコートの攻防で圧倒した。
▼勝負所ではビッグ&ビッグのコネクション炸裂
▼ブラウンは守備でもステップアップ
敗れたウォリアーズは、ステフィン・カリーがゲーム最多の31得点で奮闘。他には、クレイ・トンプソンがシリーズ自己最多の25得点、アンドリュー・ウィギンスが18得点をあげたが、ロールプレイヤーたちがあまり貢献できず、ドレイモンド・グリーンは2得点/3アシスト/4アシストのトリプルシングルでファウルアウトに終わった。
今年のファイナルは、ロスター構成やマッチアップの観点で見ると、どこか2016年ウェスト決勝のウォリアーズ対サンダーを彷彿させるシリーズ。モーションオフェンスとチームワーク(Strength in Numbers)を最大の武器とする“柔”のウォリアーズに対し、2016年当時のサンダーと同じく、セルティックスはサイズと身体能力の“剛”で相手をねじ伏せている。
ウォリアーズはシリーズを通して(第3Qを除き)ハーフコートオフェンスで大苦戦。セルティックスはフィジカルかつ連携の取れた守備でウォリアーズのモーションオフェンスを封鎖しており、ターンオーバーからのファストブレイク失点を除けば、ほぼ完璧なチームディフェンスを見せてきた。
同シリーズでは、セルティックスがすでに勝ちパターンを見出している印象。テイタムとブラウンによるピック&ロールからのペネトレーションが上手く機能しており、さらに第3戦ではロバート・ウィリアムズを5番に置くビッグ・ラインアップも守備で効果絶大だった。
一方のウォリアーズは、ラインアップローテーションすらまだ安定していない状態。第3戦では、ケボン・ルーニーの出場時間を最小限に抑えるスモールラインアップを軸にして勝負に出たが、サイズ不足を逆手に取られて合計15本のオフェンスリバウンドを奪われている。
第3Qと第4Q
セルティックスとウォリアーズのNBAファイナル2022は、第3Qと第4Qのパフォーマンスの差が凄まじい。
シリーズ3試合を終えた時点で、前半のスコアは174-162でほぼ互角だが、第3Qは106-63でウォリアーズが圧倒。対するセルティックスは、第4Qを87-47で大きく上回っている。
ウォリアーズがここからシリーズをひっくり返すには、トランジション以外で効率的に得点をあげる手段を見つけなければならない。2022ファイナル第4戦は、現地6月10日にボストンで行われる。
ボックススコア:「NBA」