セルティックスが第5戦制し敗退回避、シリーズ2勝3敗へ
NBAでは現地25日、ボストン・セルティックスとマイアミ・ヒートがイースタンカンファレンス決勝のゲーム5を対戦。
負けたら終わりの背水の陣で試合に臨んだセルティックスが121-108でヒートを破り、シリーズを第6戦に持ち込んだ。
第5戦でのセルティックスは、前半と後半でまるで別のチームのようだった。
前半、特に第1Qは開始7分間でFG12本中わずか1本成功にターンオーバー4つと、立ち上がりが最悪。第2Qからはインサイドを攻めるようになって、ややオフェンスの流れが良くなるも、なかなか点差を埋められず、7点ビハインドでハーフタイムを迎える。
いよいよ崖っぷちに立たされたセルティックスは、後半開始と同時に一気にギアを上げて怒涛の猛反撃を開始する。
まずアグレッシブかつ連携の取れた鉄壁の守備で、ヒートのイージーショットを最小限に抑えつつ、リバウンド争いを完全に制覇(後半はヒートのオフェンスリバウンドが0本!)。オフェンス面では、ディフェンスリバウンドやスティールからトランジションでインサイドを積極的に攻めまくり、後半から得意のゾーンに切り替えたヒート守備を見事切り崩した。
▼ローポストでバムとのミスマッチを止め、誰よりも早く速攻に走ったブラウン
セルティックスは、第3Q序盤に20-3のランを展開して逆転。第4Qに入ってからも勢いが衰えることはなく、残り時間3分台にはリードを最大で19点にまで拡大した。
32年ぶり
シリーズ敗退を回避したセルティックスは、ジェイソン・テイタムが31得点/10リバウンドのダブルダブルをマーク。フィールドゴール成功率36%(22本中8本)と、シューティングではやや精彩を欠いていたが、アグレッシブなプレイで14本のフリースローを稼ぎつつ、ヒートのキープレイヤーたちをファウルトラブルに陥れた。
これでテイタムは、今季ポストシーズン5度目の30得点超えを達成。NBAによると、1プレイオフで5回以上の30点ゲームを記録したセルティックス選手は、1988年のケビン・マクヘイル以来32年ぶりだという。
テイタムの他には、ジェイレン・ブラウンが28得点、ケンバ・ウォーカーが15得点/7アシスト、マーカス・スマートが12得点/8アシスト/4スティールと、ガード/ウィング陣がチームを引っ張った。
タイスは影のMVP
第5戦でのセルティックスは、主力陣の活躍以上に、先発センターのダニエル・タイスが100点満点だった思う。
この日のタイスは、35分の出場で15得点、13リバウンド、3ブロックのダブルダブルをマーク。
特に後半のタイスは、リム守備やスクリーン、オフェンスリバウンドからのプットバックといった得意分野を存分に発揮したことに加え、ゾーンディフェンスの穴となるミドルエリアからのジャンプショットやフローターにも成功。ヒートディフェンスを攻略する上で重要な役割を担った。
敗れたヒートは、ゴラン・ドラギッチが23得点、ダンカン・ロビンソンが20得点を記録。セルティックスとヒートの第6戦は、現地27日に行われる。
ボックススコア:「NBA」