ロサンゼルス・クリッパーズが5年ぶりに第1ラウンド突破
ロサンゼルス・クリッパーズが現地30日、ダラス・マーベリックスとのファーストラウンド第6戦に111-97で快勝。シリーズを4勝2敗とし、カンファレンス準決勝進出を決めた。
第6戦では、カワイ・レナードが33得点、14リバウンド、7アシスト、5スティールでオールラウンドに大活躍。特に後半は、マブスのダブルチームやフィジカルな守備を物ともせず、10本中9本のフィールドゴールに成功と、完全にゲームをテイクオーバーしていた。
▼プレイオフモード
ファイナルMVPに輝いた昨年と同様、レナードはポストシーズンに入ってから確実にギアを上げてきた。同シリーズでは、ルカ・ドンチッチが凄まじいパフォーマンスを見せたが、プレイオフモードのレナードはさらにその数レベル上にいる。
この日のクリッパーズは、マブスに先手を取られて第1Q終了時で5点ビハインドに陥るも、続く2ピリオドでマブスを合計40点に抑える好守備を展開し、最大で23点リードを奪取。第4Q序盤には、6点差にまで迫られる場面があったが、そのタイミングでフロアに戻ったレナードが8連続得点をあげて、すぐに試合の主導権を取り戻した。
5年ぶりのカンファレンス準決勝
これでクリッパーズは、5年ぶりかつ球団史上8回目となる第1ラウンド突破を決めた。
クリッパーズが最後にカンファレンス・セミファイナルまでコマを進めたのは2015年。その時は、第1ラウンドで前年王者のスパーズ相手に劇的な勝利を手にするも、続くロケッツとのウェスト準決勝では、3勝1敗のリードからメルトダウンして3連敗という悲惨な形に終わっている。
クリッパーズは、バッファロー・ブレーブス時代を含む1970年の球団設立から、まだ1度もカンファレンスファイナル進出を達成できていない。レナードの負傷離脱などない限り、今年に球団初のウェスト決勝を実現できる可能性は高いだろう。
ドンチッチのPOデビュー
一方で敗れたマブスは、ルカ・ドンチッチがFG成功率53.6%から38得点、9リバウンド、9アシストで大奮闘。ただドンチッチ以外の選手がショットのリズムを掴めず、チーム合計でスリー37本中11本と、いつものオフェンスを発揮できなかった。
同シリーズでのドンチッチは、6試合で31.0得点、9.8リバウンド、8.7アシストを平均。第4戦では40得点トリプルダブルを記録しつつ、OTに逆転ブザービー他を沈めている。
21歳のキャリア初プレイオフとしては、前代未聞レベルの活躍ぶりであり、ESPNのよると、1シリーズで30/8/8以上を平均したのは、オスカー・ロバートソン、マイケル・ジョーダン、レブロン・ジェイムス、ラッセル・ウェストブルックに次いで、ドンチッチが史上5人目だという。
ドンチッチがモリスに苦言
なお同日の試合では、第1Q終盤にドンチッチがマーカス・モリスに飛びかかろうとする一触即発の場面があった。
このプレイにより、モリスはフレグラントファウル2をコールされて一発退場。試合後、ドンチッチはモリスについて「彼のような選手とは関わりたくない」と厳しいコメントを残した。
「酷いファウルだ。彼は2試合続けてあのようなプレイをやった。前の試合でのファウルが故意ではなかったことを心から祈りたい。でも今日のファウルを振り返えると疑いたくなる。彼のような選手とは関わりたくないよ」
ドンチッチが言及した「前の試合でのファウル」はこれ。故意か否かはわからないが、モリスがドンチッチの左足(負傷している)を踏みつけ、ドンチッチのシューズが脱げてしまうシーンがあり、ファンや関係者の間で物議を醸した。
モリスはこれらのプレイについて、「ハードファウル。ただフィジカルにプレイしただけだ」と、ダーティプレイではなかったことを主張している。
ボックススコア:「NBA」