クリッパーズのスモールラインアップが炸裂、マブスに19点差から逆転でシリーズ初白星
ロサンゼルス・クリッパーズが現地28日、0勝2敗で臨んだダラス・マーベリックスとのファーストラウンド第3戦に118-108で勝利。今季ポストシーズン初白星をあげ、シリーズを1勝2敗とした。
この日の試合は、シリーズ最初の2戦で支配的なパフォーマンスを見せたルカ・ドンチッチの8連続得点で始まり、マブスがゲーム開始わずか7分半で30-11の19点リードを奪取。序盤からさっそく大ピンチに陥ったクリッパーズだったが、ドンチッチが一時ベンチに下がると同時に怒涛の猛反撃を展開する。
クリッパーズは第1Q残り4分30秒から14-0のランで一気に巻き返すと、第2Q以降は3クォーターすべてをアウトスコア。最終ピリオドでは、ラジョン・ロンド、レジー・ジャクソン、カワイ・レナード、ポール・ジョージ、マーカス・モリスのスモールラインアップでペースを握り、シリーズ初勝利に繋げた。
クリッパーズは、カワイ・レナードが36得点、ポール・ジョージが28得点をマーク。2人の合計で35本中24本のフィールドゴールに成功と、絶対に負けられない1番でスターデュオがステップアップした。特にレナードのスコアリングが凄まじく、FG76.5%/スリー60%/FT100%という驚異的なシューティングスプリットを記録している。
LACのスモールボール
第3戦でのクリッパーズは、サージ・イバカが腰の負傷で欠場。さらにイヴィチャ・ズバッチの出場時間もわずか11分と、試合の大部分をセンター不在のスモールラインアップで戦った。
オールガード/ウィングのラインアップだからといってアウトサイドショットばかりに頼るのではなく、スモールボールで生まれるフロアスペースを最大限に活かし、ドライブやカットから果敢にインサイドをアタック。クリッパーズはペイントエリア得点で46-24とマブスを大きく上回っている。
特に破壊力抜群だったのが、レナードのアイソレーションを軸にしたファイブアウトの布陣。マブスが1on1で対応しようとすればレナードがスコアし、ダブルチームを仕掛ければボールを回してチームメイトのオープンショットに繋げた。
クリッパーズのスモールラインアップは、ラジョン・ロンドのように4on3のオープンスペースをドライブから攻めて、守備を掻き回せるプレイメイカーがいてこそ完全体となる。第4Q終盤の勝負所では、レナードとロンドのピック&ロールから連続得点をあげて主導権を握った。
▼ドレイモンド・グリーン的な役割
ポルジンギスが空気
敗れたマブスは、ルカ・ドンチッチが44得点、9リバウンド、9アシストで孤軍奮闘。ドンチッチ以外では、マキシ・クレバーとジェイレン・ブロンソンの14得点が最多に終わり、本来ならチーム2番手を担うべきクリスタプス・ポルジンギスはFG10本中3本成功の9得点と精彩を欠いていた。
同シリーズ3試合でのポルジンギスは14.3得点、3.7リバウンドを平均。「マックスサラリーのスタービッグ」としての役割を果たせておらず、今季ポストシーズンでの平均リバウンド数では、ナゲッツPGのファクンド・カンパッソ(4.7本)にも劣っている。
シリーズ2勝1敗でまだまだ有利な状況にいるマブスだが、クリッパーズは間違いなく格上のチーム。番狂わせを演じるには、ポルジンギスの復調が欠かせない。
クリッパーズとマブスの第4戦は、現地30日にダラスで行われる。
ボックススコア:「NBA」