NBAファイナル2021:サンズが118-105で第1戦に快勝、CP3は32得点の活躍
NBAでは現地7月6日、フェニックス・サンズ対ミルウォーキー・バックスのNBAファイナル2021が開幕。第1戦では、ホームチームのサンズが118-105でバックスを下し、シリーズの先手を取った。
この日のサンズは、序盤からスイッチを多用したバックス守備に対し、クリス・ポールとデビン・ブッカーがミスマッチを重点的にアタック。特に後半に入ってからのポールは、ブルック・ロペスやボビー・ポーティスらバックスのビッグマンをアイソレーションで徹底的に攻め崩し、試合の流れを自軍に引き寄せる。
CP3
ファイナル第1戦でのポールは、37分の出場でゲームハイ32得点、9アシストをマークする大活躍。第2Q中盤までFG成功がなかったポールだが、ロペスとのミスマッチから連続でミッドレンジを沈めてリズムを掴むと、第3Qにはピック&ロールから完全に試合を支配してピリオド16得点を獲得した。
バックスは第3Qの途中にスイッチ戦略を一時止めて、ドロップ・カバレッジに切り替えたが、それもポールには全く通用せず。ロペスがドロップするや否や、アリウープパスとミッドレンジショットを連続で決められ、ロペスをベンチに下げることを余儀なくされる。
▼ロペスがスイッチした場合
▼ロペスがドロップした場合
なお36歳以上の選手がNBAファイナルで30得点超えを達成したのは、カリーム・アブドゥル・ジャバーとティム・ダンカンに次いで、この日のポールが史上3人目だという。
サンズはポールの他、ブッカーが27得点、デアンドレ・エイトンがフィールドゴール10本中8本成功から22得点/19リバウンドで勝利に大貢献。NBAファイナルの試合で20得点/15リバウンド/FG成功率80%をマークした選手は、ウィルト・チェンバレン(1972年)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(1971年)、ビル・ラッセル(1965年)に次いで、エイトンが史上4人目となる。
ヤニス復帰
敗れたバックスは、膝の負傷で離脱していたエースのヤニス・アデトクンボが復帰。35分の出場で20得点、17リバウンドをマークした。
100%のヤニスではなかったものの、それでも復帰戦としては上々なパフォーマンスだったと思う。前半には、エイトンを吹き飛ばしながらダンクを叩き込んだり、トランジションで豪快なチェイスダウン・ブロックを決めたりと、スーパープレイをいくつか披露している。
アデトクンボの他には、クリス・ミドルトンが29得点で奮闘した。
二桁得点差で第1戦に敗れたバックスだが、試合内容としては決して悪くなかった。3ポイントショットを高確率で決めつつ、サンズのコーナースリーを最小限に抑えることに成功。アドバンテージになるはずだったペイントエリア得点で競り負けてしまったものの、プットバックやティップインといったゴール下でのイージーショットをたまたま多くミスしてしまっただけという印象だ。
オフェンスは上出来だったが、問題はディフェンス。特にサンズのピック&ロールに対するカバレッジ、そしてシューターへのファウルが多すぎるところ。この日のバックスは、フリースロー成功数で25本-9本とサンズに大きな差を付けられ、それが勝敗を分ける大きな一因となった。
第2戦でバックスがどんなアジャストメントを仕掛けてくるのか楽しみ。第1戦での終盤では、ヤニス・アデトクンボをセンターに置くスモールラインアップが上手く機能していたが、その辺りが突破口になるか?
NBAファイナル2021の第2戦は、現地8日に再びフェニックスで行われる。
ボックススコア:「NBA」