バックスがラスト1分の逆転劇でセルティックスとの第3戦に勝利、ヤニスは42得点の活躍
NBAでは現地7日、2位シードのボストン・セルティックスと3位シードのミルウォーキー・バックスがファイサーブ・フォーラムでイースタンカンファレンス・セミファイナル第3戦を対戦。終了のブザーまで1ゴール差を争う大接戦の末、バックスが103-101でセルティックスを下し、シリーズを2勝1敗とした。
この日のバックスは、第3Qを終えた時点で80-67の13点リード。完全に主導権を握ったかに見えたが、最終ピリオドに入るとオフェンスがやや停滞し、その隙にセルティックスにカムバックを許してしまう。
アル・ホーフォードとジェイレン・ブラウンの活躍でピリオド33-19の猛反撃を仕掛けたセルティックスは、残り時間1分49秒でついに逆転。窮地に立たされバックスは、そこからセルティックスのフィールドゴール成功を0本に抑える好守備で流れを引き寄せると、残り44秒にヤニス・アデトクンボのレイアップで再びリードを奪取。さらに残り11秒には、ドリュー・ホリデーがアイソレーションから決勝弾となるロングフローターを沈めて3点差とした。
▼終盤の死闘
正念場で王者の貫禄を見せつけたバックスは、アデトクンボが42得点、12リバウンド、8アシストのオールラウンドパフォーマンスで大暴れ。アデトクンボにとってプレイオフキャリア通算6回目の40得点超えだ。
アデトクンボの他には、決勝点を決めたドリュー・ホリデーが25得点で勝利に大貢献。引き続きディフェンスで見事な活躍をみせておりを、『StatMuse』のツイートによると、今季プレイオフでバックスと対戦したセルティックス/ブルズのオールスターたちは、ホリデーにガードされた時間帯のFG成功率が全員40%未満に終わっているという。
▼ホリデーがマッチアップした際の敵オールスターのFG%
- ザック・ラビーン:FG28.6%
- ジェイソン・テイタム:FG30%
- デマー・デローザン:FG38.1%
- ジェイレン・ブラウン:FG38.5%
▼第3戦には元バックスのオールスター、マイケル・レッドも応援に駆け付けた
誤審?
第4Q序盤の13点ビハインドから猛反撃し、敵地で昨季王者のバックスをぎりぎりまで追い詰めた第3戦でのセルティックス。ラスト90秒では、幾度となく勝利のチャンスを手にするも、オープンスリーやプットバックをことごとく外してしまう。
特に、3点差で迎えたラストポゼッションでのマーカス・スマートに対する判定は、ファンやメディアの間で物議をかもした。
▼勝敗を決した残り時間4.6秒でのファウル
スマートがシューティング・モーションに入っていたかどうかがかなり際どいところだ。
審判はこのプレイをシューティングファウルではなく、オン・ザ・フロアのファウルと判定。その結果、3本ではなく2本のフリースローが与えられたため、スマートは2本目を故意に失敗してオフェンスリバウンドからプットバックを狙う選択肢を余儀なくされる。
スマートは完璧な形でフリースローをミスして自らオフェンスリバウンドを獲得するも、同点のプットバックに失敗。その後ホーフォードがティップショットをねじ込むが、惜しくもコンマ数秒遅かった。
▼ノーカウント
敗れたセルティクスは、ジェイレン・ブラウンがチームハイ27得点/12リバウンド、アル・ホーフォードが22得点/16リバウンド/5アシストで奮闘。エースのジェイソン・テイタムは、FG19本中4本成功の10得点と精彩を欠いた。
ブルックリン・ネッツとのイースト第1ラウンドでは、4試合で29.5得点を平均と絶好調だったテイタム。ケビン・デュラントをアウトプレイする活躍ぶりだったが、バックスとのセミファイナルシリーズではいまいちリズムを掴めておらず、3試合で平均20.0得点、FG成功率35%と低迷している。
バックスとセルティックスのシリーズ第4戦は、現地5月9日に再びミルウォーキーで行われる。
ボックススコア:「NBA」