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2019 6 26

2019NBAシーズンアワードその1: MVP、DPOY、MIP

2018-19, 2019, DPOY, MIP, MVP, パスカル・シアカム, ヤニス・アデトクンボ, ルディ・ゴベア 0

NBAでは現地6月24日、「2019NBAアワード」がロサンゼルス・サンタモニカのバーカー・ハンガーで開催され、MVPをはじめとした2018-19レギュラーシーズンの各アワードの受賞者が発表。

ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが2019MVPに輝いた。

MVP

The 2018-19 #KiaMVP is… @Giannis_An34! #NBAAwards pic.twitter.com/kcJNji3dl8

— NBA (@NBA) June 25, 2019

バックスの選手がMVPを受賞するのは、1974年のカリーム・アブドゥル・ジャバー以来初で球団史上2人目。またアデトクンボはスティーブ・ナッシュと並んで、最も低いドラフト順位(15位)からのMVPとなる。

2018-19シーズンのアデトクンボは、72試合の出場で平均27.7得点、12.5リバウンド、5.9アシストを記録し、バックスを45年ぶりのリーグ首位に牽引。1シーズンに27/12/5以上を平均したのは、ウィルト・チェンバレン、オスカー・ロバートソン、エルジン・ベイラー、カリーム・アブドゥル・ジャバーに次ぐNBA史上5人目だ。

アデトクンボは1位票78票、2位票23票で941ポイントを獲得。ヒューストン・ロケッツのジェイムス・ハーデンが1位票23票と2位票78票の776ポイントでアデトクンボに続き、この2人が今年の1~2位票を独占する形となった。

3位はオクラホマシティ・サンダーのポール・ジョージ(356ポイント)、4位はデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(212ポイント)、5位はゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーとなっている。

▼投票の詳細

MVP first place votes: Giannis Antetokounmpo 78, James Harden 23 pic.twitter.com/hJydZu4pao

— Tim MacMahon (@espn_macmahon) June 25, 2019

これでアデトクンボは、2年前に与えられた“コービーミッション”を早くもクリア。アワード式典後のインタビューでは、「コービーからのチャレンジは間違いなくモチベーションになった。『お前はMVPになれる。それを目標にすべき』と言ってくれたんだ」と話した。

なおコービーはアデトクンボのMVP受賞をTwitterで祝福すると同時に、すでに次なるチャレンジをアデトクンボに与えている。

https://twitter.com/kobebryant/status/1143359309482303488

「次はチャンピオンシップ」
– コービー・ブライアント

2018-19シーズンのMVP争いは、途中でポール・ジョージがレースに参戦しかけたこともあったが、基本的にはヤニス・アデトクンボとジェイムス・ハーデンの一騎打ちだった。

シーズン前半に大きなリードを付けたアデトクンボに対し、12月あたりからハーデンが怒涛のスコアリングラン(32試合連続で30得点超え)で一気に差を縮め、そこから2人はデッドヒートを展開。シーズン終盤は、アデトクンボが突き放したかと思えば、ハーデンが60点ゲームや50得点トリプルダブルを記録するなどして最後まで食い下がった印象だ。

オフェンス面だけを見れば、MVPに相応しい数字を残したのはハーデンかもしれない。今季のハーデンは78試合の出場で36.1得点を平均。シーズンアベレージで36得点以上を記録したのは1986-87のマイケル・ジョーダン以来32年ぶりで、史上4人目の大快挙だ(ジョーダン、ウィルト・チェンバレン、エルジン・ベイラー)。

ただMVPはリーグのベストプレイヤーやベストスコアラーではなく、総合面でチームの勝利に最も貢献した選手に贈られるアワード。それぞれのチームオフェンスにおける存在感ではハーデンが上回っていたかもしれないが(ハーデンはロケッツのシステムそのもの)、シーズン勝利数やディフェンス面でアデトクンボが大きく差を付けた。昨季のアデトクンボはDPOYでもファイナリストに選ばれている。

DPOY

E N C O R E#KiaDPOY | #TakeNote pic.twitter.com/bvI0IK1kD1

— Utah Jazz (@utahjazz) June 25, 2019

ユタ・ジャズのルディ・ゴベアが昨年に続いて再び最優秀守備選手賞(DPOY)に選出。2年連続でのDPOY受賞は2014年/15年のカワイ・レナード以来初だ。

1位票の獲得数Top3は以下の通り:

  • ルディ・ゴベア:65票
  • ヤニス・アデトクンボ:26票
  • ポール・ジョージ:6票

投票数ではゴベアの圧勝に終わった今年のDPOYだが、レギュラーシーズン中は誰が受賞してもおかしくない僅差のレースだったと思う。

2018-19シーズンのゴベアは、リバウンド(12.9)とブロック(2.3)でそれぞれリーグ4位。昨季ジャズは、ディフェンスでバックスに次ぐリーグ2位の数字を記録している。

MIP

Earned Not Given.

Congrats, @pskills43! #WeTheNorth pic.twitter.com/ZmZwdnOXNG

— Toronto Raptors (@Raptors) June 25, 2019

最も成長した選手に贈られるMIPは、トロント・ラプターズのパスカル・シアカムが受賞。ラプターズの選手が同賞に選出されるのは球団史上初となる。

2018-19シーズンのシアカムは、80試合で平均16.9得点、6.9リバウンド、3.1アシストを記録。一昨季から平均得点を9.7点伸ばす躍進で、ラプターズのリーグ制覇に大貢献した。

MIP受賞者がチャンピオンシップリングを手にしたのは、ボリス・ディアウとケビン・ラブに次いでシアカムが史上3選手目だ。

なお今年のMVP、DPOY、MIPはいずれもアメリカ国外出身の選手。しかも3人ともロッタリー外のドラフト順位で(アデトクンボが15位指名、ゴベアとシアカムはそれぞれ27位指名)、3人ともルーキーシーズンは平均7.0得点にも届いていなかった。

参考記事:「NBA」

カワイ・レナードがオプション破棄で今夏FAに 2019NBAシーズンアワードその2:新人王、シックスマン賞、コーチ賞

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