ハーデンがキャリア10回目のトリプルダブル獲得、スパーズはホーム3連敗
現地9日にAT&Tセンターで行われたサンアントニオ・スパーズ対ヒューストン・ロケッツ戦は、ジェイムス・ハーデンが15アシストでのトリプルダブルを獲得する大活躍をみせ、ロケッツが101-99で勝利。昨季は歴代最高タイの41勝1敗とホームで圧倒的強さを誇ったスパーズだが、今季は本拠地1勝3敗でのスタートとなった。
ついにダニー・グリーンが太ももの怪我から戦線復帰したこの日はスパーズは、序盤からハーデンが指揮するロケッツのピック&ロール・オフェンスに苦戦し、第2Q残り9分でさっそく13点ビハインド。そこから徐々に巻き返し、一時リードを奪うも、ゲームの流れを変えることはできず、第3Qを終えた時点で5点差を追いかける展開となる。
▼レナードは6本中4本の3Pに成功
第4Qは、セカンドユニットがピリオドを6-1のランでスタートし、再び逆転に成功するも、対するロケッツはハーデンをフロアに戻して、すぐに主導権を奪取。スパーズは僅差で食らいつき、残り時間5秒で逆転もしくは延長戦に持ち込むチャンスを手にするが、同点を狙ったカワイ・レナードのレイアップと、続くラマーカス・オルドリッジのプットバックは惜しくもリムに弾かれ、そのまま時間切れとなった。
▼ラストポゼッション…
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
HOU | 33 | 30 | 22 | 16 | 101 |
SAS | 24 | 36 | 20 | 19 | 99 |
ロケッツは、ハーデンがチームハイの24得点、15アシスト、12リバウンドのトリプルダブルをマーク。第4Q終盤には、少し疲れもあったのか、ターンオーバーやショットミスが続いたが、試合の大部分でスパーズディフェンスを1人で切り崩す圧巻のパフォーマンスを披露した。今季ハーデンは、マイク・ダントーニHC指揮下でさらなる躍進を遂げており、8試合で平均30.6得点、13アシスト、7.8リバウンドを記録している。
ロケッツは他に、ライアン・アンダーソンが20得点、エリック・ゴードンが15得点と、新加入のプレーヤーが大貢献。ここまで開幕8試合中7試合がロードゲームというタフスケジュールだったが、5勝3敗の好成績で乗り切った。
▼ハーデン、トリプルダブル
ホーム3連敗で5勝3敗となったスパーズは、レナードがゲームハイの34得点、ラマーカス・オルドリッジが14得点、パティ・ミルズが8得点、10アシストをマーク。シーズン初出場となったダニー・グリーンは守備でいくつかファインプレーを見せ、8得点、4スティールをあげている。
今季のスパーズは、昨季と違って守備が上手く機能していない。試合後、グレッグ・ポポビッチHCはディフェンスが安定しないのが問題と指摘した。
「前半に63点を許し、後半は38点に抑えた。今季のホームではずっとそんな具合だ。1、2ピリオドはちゃんと守備をするが、他の1、2ピリオドで守備ができない」
特にトランジションディフェンスが脆く、ロケッツとの試合でも、ターンオーバーを合計10回に抑えることができたにもかかわらず、ロケッツに25点のファーストブレイク得点を与えてしまっている。
さらに問題なのは、ピック&ロールの守備。この日も試合を通してスイッチで対応しようとしたが、ビッグマンたちがハーデンの動きについていけないため、まったく通用せず、幾度となくインサイドへのペネトレーションでディフェンスを掻き乱される結果となった。また、スイッチ時のミスコミュニケーションから、アリウープやノーマークのレイアップなどイージーな得点を許してしまうような場面も目立つ。
スパーズのディフェンスにとって、ゴール下を堅守しつつ、常に後ろから的確な守備ローテーションの指示を出してくれていたティム・ダンカンの引退は、予想以上に影響が大きいのかもしれない。
ボックススコア:「NBA」