アトランタ・ホークスが球団史上初めてイーストファイナルで白星、ヤングはPOキャリアハイ48得点
NBAでは現地23日、2021イースタンカンファレンス・ファイナルが開幕し、5位シードのアトランタ・ホークスと3位シードのミルウォーキー・バックスがファイサーブ・フォーラムで第1戦を対戦。ホークスが敵地で番狂わせを演じ、シリーズのホームコートアドバンテージを奪った。
ホークスがイースト決勝で白星をあげるのは、アトランタにチームを移転した1968年以降で初めて。2015年にもカンファレンス決勝まで進んだが、その時は0勝4敗でキャブスにスウィープ敗退している。
Ice Trae
今年のイースト決勝シリーズ初戦では、ホークスのトレイ・ヤングが48得点、11アシストの記録的な大活躍でチームを116-113での勝利に牽引。
特に最初の3クォーターでは、ホークスのピック&ロールに対して頑なにドロップカバー(ビッグマンを深く下げる守り方)を展開するバックス守備をペネトレーションからのフローターやパス、プルアップスリーなどから縦横無尽に破壊した。
48得点は、ヤングのプレイオフ自己ベストであり、ドミニク・ウィルキンス(1986年)とボブ・ペティット(1958年)の50得点に次ぐホークス史上3番目の得点記録。23歳未満の選手によるプレイオフ得点としては、コービー・ブライアントとレブロン・ジェームズに並んで歴代最多となる。
またヤングは、リーグ史上2番目の若さ(22歳277日)で45得点/10アシスト以上でのダブルダブルをプレイオフの試合でマークした選手となった(最年少記録はルカ・ドンチッチの22歳98日)。
リーグトップクラスの守備力を誇るバックスを完全に支配していた第1戦でのヤング。スコアリングと同じくらいプレイメイクも神懸っており、特に第3Q終盤でのバックボードを使ったジョン・コリンズとのコネクションがヤバすぎた。
トランジションではなく、ハーフコートオフェンスでバックボードパスからのアリウープ。プレイオフのカンファレンス決勝というミスが許されない大事な試合で、こんな大胆なプレイをできる選手が他にいるだろうか?
リバウンド
最初の3ピリオドでヤングに好き放題やられたバックスのマイク・ブーデンホルザーHCは、第4Qに入ってからようやく守備をアジャスト。ヤニス・アデトクンボをセンターに置く機動力重視のスモールラインアップを投入し、さらにホークスのピック&ロールに対してドロップカバーを止めてオールスイッチをメインに切り替える。
この守備アジャストで、バックスはついにヤングを抑えることに成功(第4QのヤングはFG7本中1本)するも、今度はリバウンドをまったく取れなくなる問題が発生。特に試合ラスト3分間の勝負所では、クリント・カペラやジョン・コリンズに連続でオフェンスリバウンドを許してしまい、それが大きな敗因となった。
この日のバックスは、第4Q残り4分以降で1本もリバウンドを獲得できていない。
ホークスはヤングの他、コリンズが23得点/15リバウンド、カペラが12得点/19リバウンドでそれぞれダブルダブルをマークして勝利に大貢献。今季ポストシーズンでのホークスは、3シリーズすべてで敵地での第1戦に勝利している。
一方で敗れたバックスは、アデトクンボが34得点/12リバウンド、ドリュー・ホリデーが33得点/10アシストで奮闘した。
ここからバックスがどんなアジャストを仕掛けてくるか楽しみ。引き続きドロップカバーでヤング以外の選手を封じ込めることに専念するのか。それともスモールラインアップでのオールスイッチを多用して、ペリメーター守備を優先的に固めるのか。
バックスとホークスの第2戦は、現地25日に再びミルウォーキーで行われる。
ボックススコア:「NBA」