新人ヒーローが自己ベスト37得点、ヒートがファイナル進出王手
現地23日、マイアミ・ヒートがボストン・セルティックスとのイースタンカンファレンス・ファイナル第4戦に112-109で勝利。
シリーズを3勝1敗とし、レブロン在籍時の2014年から6年ぶりとなるファイナル進出まであと1勝に迫った。
この日のヒートは、2019年ドラフト13位指名の新人タイラー・ヒーローがベンチ出場でキャリアハイの37得点を獲得する大活躍。5本のスリーを含む21本中14本のフィールドゴールに成功と、ゲームを通して高確率でショットを決め、ヒートを勝利に導いた。
ESPNによると、20歳以下の選手がプレイオフの試合で30点ゲームを達成したのは、マジック・ジョンソン(1980年ファイナル)、デリック・ローズ(2009年第1ラウンド)、ブランドン・ジェニングス(2010年第1ラウンド)に次いで、ヒーローが史上4人目だという。
第4戦でのヒーローは、スポットアップやカットといったロールプレイヤーとしての役割だけでなく、ピック&ロールからのドライブやプルアップ・ジャンパーなどボールハンドラーとしてセルティックス守備を破壊。パスも非常に良かった。
NBAによれば、この日のヒーローが記録したFGアテンプト21本中、10本が自らオンボールで作り出したショットだったという(その内の8本に成功)。
13位指名
それにしても、ここ5~6年のドラフト13位指名はかなりの豊作続き。
2014年のザック・ラビーンに、2015年のデビン・ブッカー、2017年のドノバン・ミッチェル、そして2019年のタイラー・ヒーロー。もし今ドラフトをやり直せば、4人とも大きく順位を上げるはずだ。
ブッカーとミッチェルは、すでに誰もが認めるスター級の選手であり、ラビーンは今季ブルズのエースとして25.5得点を平均。ヒーローも、この3人と同じオールスタークラスの選手へと成長するポテンシャルを秘めていると思う。
なお過去に13位指名は、コービー・ブライアント(1996年)やカール・マローン(1985年)ら、NBA史を代表するスーパースターも輩出している。
シリーズに王手をかけたヒートは、ヒーローの他、ジミー・バトラーが24得点、9リバウンド。ゴラン・ドラギッチが22得点、バム・アデバヨが20得点/12リバウンドで活躍した。
一方で、崖っぷちに立たされたセルティックスは、前半無得点に終わったジェイソン・テイタムが後半に爆発し、チームハイの28得点をマーク。第3Qの12点ビハインドから粘り強く巻き返して接戦に持ち込んだが、逆転勝利には届かなかった。
▼終盤の攻防
イースト決勝でのセルティックスはターンオーバーに悩まされており、第4戦でも19ターンオーバーを記録。ヒートのゾーンディフェンスを攻略できるかどうかが、シリーズを引き延ばすカギとなる。
ボックススコア:「NBA」