2020ファイナル第5戦:ヒートが執念の勝利、シリーズ2勝3敗
NBAでは現地10月9日、マイアミ・ヒートとロサンゼルス・レイカーズが2020NBAファイナル第5戦を対戦。
1勝3敗の崖っぷちの状態で試合に臨んだヒートが、終盤の大接戦の末に111-108でレイカーズを破り、シリーズを第6戦に持ち込んだ。
スーパースターの一騎打ち
第5戦では、両チームのエースが壮絶なバトルを繰り広げた。
ジミー・バトラーは47分の出場で35得点、12リバウンド、11アシスト、5スティールを記録して、シリーズ2度目のトリプルダブルを達成。
ほぼフルタイムでフロアに立ち、第4Q終盤では肩で息をしながら明らかにスタミナ切れを起こしていた様子だったが、不屈の精神で最後までアグレッシブなプレイを続け、残り2分から8連続得点をあげてチームを勝利に導いた。
▼第4Q残り46秒でのシーン
対するレイカーズのレブロン・ジェイムスは、ゲーム最多の40得点、13リバウンド、7アシストをマーク。特にジャンプショットが絶好調で、9本中6本のスリーを決めている。
ゲーム終盤は完全にバトラーとレブロンの一騎打ち。お互いに連続で得点をあげてリードを奪い合う、激熱な展開となった。
ESPNによると、プレイオフの試合で30得点トリプルダブルと同時に5スティール以上を記録したのは、スティールがトラックされ始めた1973-74シーズン以降で、2000年のゲイリー・ペイトンに次いで、この日のバトラーが史上2人目だという。
ダンカン・ロビンソン
逆転優勝への希望をつないだヒートはバトラーの他、ドラフト外2年目のダンカン・ロビンソンがステップアップ。37分の出場で13本中7本のスリーを沈め、26得点をマークした。
NBAファイナルの試合で、7本のスリーを成功させるというのは大快挙だ。過去にこれを達成したのは、ステフィン・カリーとレイ・アレンのみ、バスケットボール史を代表するシューターの2選手しかいない。
▼試合後のリモート会見では、負傷離脱中のゴラン・ドラギッチのTシャツを着て壇上
ヒートは他に、ケンドリック・ナンが14得点、バム・アデバヨが13得点で奮闘。
アデバヨはまだコンディションが100%ではない様子で、レイアップやダンクを何本もミスするなど、本来のフィニッシュ力を発揮できないでいたが、レブロンのアイソレーションを1on1で止めたりと、守備面で勝利に貢献している。
一方で敗れたレイカーズはレブロンの他、アンソニー・デイビスが28得点/12リバウンドのダブルダブル、 ケンテイビアス・コールドウェル・ポープが16得点 を記録。この3選手だけでチームの108点中84点を獲得した。
この日のレイカーズはサポーティングキャストが不発で、レブロン、デイビス、KCP以外の6選手が、合計でFG31本中8本に終わっている。
デイビスの怪我
第6戦に臨むにあたり、レイカーズにとっての最大の不安要素は、アンソニー・デイビスのコンディションだ。
第5戦でのデイビスは、前半に右足を痛めて一時ベンチに退場。そのまま第2Q以降もプレイを続けたが、第4Q終盤に怪我が悪化したようで、クラッチタイムでは足を引きずりながらプレイしていた。
ボックススコア:「NBA」