DPOY2度受賞のレジェンド、元ジャズのブロック王マーク・イートンが64歳で死去
ユタ・ジャズは現地5月29日、1980年代にチームのセンターとして大活躍したマーク・イートンが逝去したことを発表。享年64歳だった。
ジャズの声明によると、現地28日の午後8時半頃、ユタ州サミット郡の路上で倒れていたイートン氏を通行人が発見したとのこと。自転車の運転中に転倒したと見られている。その後、搬送先の病院で死亡が確認された。
「マーク・イートンの突然の訃報を受けて、我々は深い悲しみに包まれています。彼はフランチャイズの歴史にとって永続的なレジェンドであり、引退後もコミュニティに多大な影響を与えてくれました。彼は友人として、アンバサダーとして球団と共にあり続け、そしてビジネスマン/ボランティアとして第2の故郷であるユタ州の地域社会に貢献してくれました。マークの遺族に心よりお悔やみ申し上げます」
– ユタ・ジャズ
イートンは1982年から11シーズンをジャズでプレイし、6.0得点、7.9リバウンド、3.5ブロックを平均。キャリアを通して2回のDPOY、4回のブロック王、5回のオール・ディフェンシブ・チームに輝くなどチームの守護神として活躍し、1989年にはオールスター選出を果たしている。
▼「跳ばないブロック」は有名なシーン
▼2013年ダンクコンテスト
引退後もユタを拠点に、選手たちのメンターとしてジャズに貢献したイートン。最近では、自分と同じリム守備のスペシャリストであるルディ・ゴベアと特に親しかったようで、ゴベアがルーキーだった頃から何度もロッカールームを訪れ、センターとしての心構えやペイントエリアを守るコツなどを教えていたという。
またゴベアがNBAのコロナ感染第1号となり世間の批判や避難に晒された時も、イートンはすぐに「大丈夫。負けるな」と励ましのメッセージを送ったそうだ。
「僕の偉大なメンターであり友人でもあるマークへ。あなたは唯一無二の存在で、最高の人間だった。僕の人生であなたに出会えたことに感謝している。あなたと話をできなくなるのは本当に寂しい。でもあなたがこれからも見守ってくれることを信じています」
– ルディ・ゴベア
ゴベアは数日前にもイートンの自宅を訪れたばかりだったという。
イートンの訃報が届いた同日、ジャズは敵地でメンフィス・グリズリーズとのシリーズ第3戦をプレイ。第4Q残り4分30秒で2点リードを奪われるピンチに陥ったが、そこからドノバン・ミッチェルのオフェンスとゴベアのディフェンスを軸に14-2のランで試合をクローズしてグリズリーズを破り、シリーズを2勝1敗とした。
クラッチタイムに見事なリム守備を見せたゴベアは、15得点、14リバウンド、4ブロックで活躍。試合後、「彼(イートン)が側にいる気がした。今夜は何としてもチームの勝利に貢献しなければと思った」とコメントしている。
参考記事:「NBA」