ケビン・デュラント、Twitterのサブアカ騒動で謝罪
2017年ファイナルMVPに輝いたケビン・デュラントのTwitterでの発言が波紋を呼んでいる。
問題となったのは、デュラントが現地18日に投稿したあるユーザーへのリプライ。最近はTwitterで頻繁にファンたちとやり取りや口論をしていたKDだが、この日は少し様子が違った。フォロワーからの「OKCを去った理由を教えて」という質問に対し、なぜか「彼は…、KDは…」と3人称の文章で返信してしまったのだ。
https://twitter.com/HoopDreamInc/status/909779990698393601
ファン:「君のことは本当に尊敬している。だけどOKCを去ったことについて、チャンピオンシップ以外で納得のいく理由をひとつ教えて欲しい」
デュラント:「彼はあの球団やビリー・ドノバン(HC)のためにプレイするのが嫌だったのさ。ロスターもそれほど良くなかったし、彼とラス(ウェストブルック)のみのチームだった」
デュラント:「あのチームからラスがいなくなることを想像してみてくれ。どれだけ悪いチームになるか。KDはあんな面子で優勝なんてできないよ」
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デュラントはすぐに問題のツイートを削除したが、時すでに遅しで、やり取りのスクショがあっという間に拡散。「アカウントの切り替えを忘れた?」など、自分を擁護するためのサブアカを持っているのではないかという疑惑の目がKDに向けられると同時に、元チームメイトやヘッドコーチをディスしたことも相まって、大炎上することとなる。
この騒動を受け、デュラントは現地19日に出席したTechCrunchのイベントで、ツイートについて弁明。「幼稚で愚かな行いで迷惑をかけた」とファンや元HCに向けて謝罪した。
「インスタグラムではサブアカウントを持っている。だけどそれは家族や友人のためのものだ。誰かに自分擁護のリプライをするために使っていたわけじゃない」
「僕はファンたちと交流するためにTwitterを使っている。バスケットボールファンたちと交流できる素晴らしいツールだと思っている。だけど今回は行き過ぎてしまった。心から愛するバスケットボールの議論になった時に、こうなってしまうことが時々ある。Twitterで誰かに反論したり、ファンたちと会話したことについては後悔していない。だが元コーチや僕が前にプレイした球団の名前を使ってしまったことには後悔している。幼稚で愚かだった。そのことに関して謝罪したい」
「ファンたちとの交流をやめようとは思っていない。とても楽しんでいるし、みんなを繋げるための素晴らしい手段だと思う。だけどしばらくは控えめにして、バスケットボールに集中するよ。今回の件から前に進みたいんだ。昨日はとても辛くて、自分自身にすごく失望していた。だけどここから立ち直って、バスケットボールをプレイし続けたい」
– ケビン・デュラント
またデュラントはUSA Today紙の取材にも応じ、「自分自身に腹が立ち2日ほど寝れていない」と後悔の念を語った。
「少し調子に乗りすぎた。ビリー・ドノバンやサンダーを巻き込んでしまったことが本当に心苦しい。僕は彼らが大好きだし、何があっても傷つけたくないと思っている」
「単純に僕が大馬鹿者だったという話だ。間違いをちゃんと認めて、そこから前に進みたい。恐らく僕は皆が思う以上に今回の件で精神的に参っているよ。周りは『落ち着け』とか『考えないようにしろ』とかアドバイスしてくれたけど、とにかく何よりも自分自身にすごく失望したんだ。みんなからいろいろと言われたことに腹を立てたんじゃない。だって当然の報いだからね。ただ、ああなるまで自分を止められなかったことに腹を立てている。最初はジョークのつもりだった。今年の夏を通してずっとやっていたが、深みにはまってしまった。限度を超えてしまった。2日ほど寝ていないし食べていない。とにかく自分自身に腹が立っていて、他人を巻き込んでしまったことに失望している」
デュラントも今回の失態が相当こたえたようで、心の底から反省している様子だ。
ただTwitterのサブアカ使用については、「そう見えたかもしれないが、違うアカウントは持っていない」と否定している。それが事実ならば、いきなり3人称で語りだしたことがさらに意味不明になるが、少なくともだんまりを決め込んだり、「ハッキングされた」などとテンプレな言い訳をしたりせず、ちゃんと失敗を認めて、すぐに謝罪したことは評価できると思う。
いずれにせよデュラントは、今回の件を通して、移籍についての本音をさらけ出す形となった。OKCを離れたかった理由はラッセル・ウェストブルックではなく、むしろウェストブルック以外のすべてだったようだ。
NBA制覇とファイナルMVP受賞、さらにTwitterやYouTubeでの熱心なソーシャルメディア活動を経て、ずいぶんと持ち直してきたかに思われたデュラントの評判だが、またこれで大打撃を受けることとなった。このまま勝ち続ければ、レブロン・ジェイムスのように再びヒーローとして認められる日が来るのだろうか?
参考記事:「USA Today」