ラマーカス・オルドリッジが2度目のNBA引退を表明
NBAでは現地3月31日、大ベテランフォワードのラマーカス・オルドリッジがバスケットボール選手としての現役引退を正式に発表。自身のTwitterで決断を明かした。オルドリッジにとって、キャリア2度目の引退表明だ。
オルドリッジはツイートの中で、アメフト史上最高のクオーターバックの1人と評されるトム・ブレイディの言葉を引用しながら引退に向けた心境について言及。ブレイディもキャリア2度目の引退を今年2月に表明したばかりで、NFL現役の頃はオルドリッジと同じ背番号12を着用していた。
「TB12(ブレイディ)の言葉を借りると、本当に感動的な引退は一度きり。ということで、キャリアを通して出会ったすべての思い出、そして家族や友人たちに感謝したい。とにかく最高の旅路で、そのすべての瞬間に喜びを感じた」
– ラマーカス・オルドリッジ
オルドリッジはキャリア16シーズンを通してブレイザーズ、スパーズ、ネッツの3チームでプレイし、レギュラーシーズン1076試合の出場で19.1得点/8.1リバウンドを平均。ポスト~ミッドレンジのスペシャリストとして2010年代を代表するビッグマンの1人となり、通算7回のオールスター、5回のオールNBAチーム選出など数々の功績を残している。
▼キャリアハイライト
2006年ドラフト全体2位でブレイザーズから指名を受け、NBA入りしたオルドリッジ。デビュー2年目からさっそくチームの主力として活躍するようになり、プロ5年目の2010-11シーズンにはオールNBAチーム(サードチーム)に選出される。
00年代後半のブレイザーズは、オルドリッジと同期のブランドン・ロイや2007年ドラフト1位指名のグレッグ・オデンなど若手タレントが豊富で、可能性に満ち溢れたチームだった。もしロイとオデンの怪我さえなければ、オルドリッジを含めたビッグスリーで当時のNBAを席巻していただろう。
▼ブランドン・ロイ
オルドリッジがブレイザーズを退団してからすでに8年となるが、今でもフランチャイズの通算リバウンド記録(5434本)を保持している。
オルドリッジはデビューから9シーズンをブレイザーズで過ごした後、2015年のFAでサンアントニオ・スパーズに移籍。優勝こそ達成できなかったものの、オールスター級選手としてビッグスリー(ダンカン、ジノビリ、パーカー)の引退とカワイ・レナードの退団で激変したチームの大黒柱を立派に務め、スパーズのプレイオフ連続出場記録更新に貢献した(記録は1998–2019の22年連続)。
スパーズ在籍時のオルドリッジは、5シーズンで3度のオールスターと2度のオールNBAチームに選出。レナードがいなくなった2018-19シーズンの1月には、自己ベストかつ歴代スパーズ3位となる56得点を記録している。
▼キャリアハイ56得点
その後オルドリッジは、2021年3月にスパーズとの契約バイアウトを経てブルックリン・ネッツへとFA移籍するも、その数週間後の試合中に不整脈を発症し、「自分の健康や家族を第一に考えたい」という理由から同年4月に電撃引退を表明。
だが幸いにもすぐに病状が安定したためその年の夏に復帰し、2021-22シーズンをネッツでプレイした。
参考記事:「NBA」