レブロン・ジェイムスが史上7人目の3万点到達
クリーブランド・キャバリアーズのレブロン・ジェイムスが、キャリア1107試合目(レギュラーシーズン)となった現地1月23日のサンアントニオ・スパーズ戦で通算30000点目を獲得。NBA史上6人しか達成していなかった3万点の大台に、最年少で到達した選手となった。
レブロンが前代未聞の偉業を達成したのは第1Q終了直前。ダニー・グリーンの上からプルアップ・ジャンパーを沈めてキャリア30000万得点目を記録すると、AT&Tセンターでは盛大な拍手が巻き起こった。
▼一足先に3万点を達成していたノビツキーから祝福のメッセージ
▼レブロンは試合前に自分自身に向けて祝福のメッセージ
「君が今夜達成する偉業を誰よりも先に祝いたかった!一握りの選手しか達成していない快挙だ。そもそもこれが君のゴールでないことは最初からわかっている。でも少し時間を割いて、君がどのようにしてそこまでたどり着いたのか思いを巡らせて欲しい。君がこれから入居する屋敷には椅子が6つしかなかった(今のところはね)。そこに君のための椅子が用意されるんだ。そのことを誇りに思え」
– レブロン・ジェイムス
▼NBA3万点クラブ
プレイヤー | 通算得点 | |
1 | カリーム・A・ジャバー | 38387 |
2 | カール・マローン | 36928 |
3 | コービー・ブライアント | 33643 |
4 | マイケル・ジョーダン | 32292 |
5 | ウィルト・チェンバレン | 31419 |
6 | ダーク・ノビツキー | 30837 |
7 | レブロン・ジェイムス | 30021 |
▼3万点最年少記録
プレイヤー | 年齢 | |
1 | レブロン・ジェイムス | 33歳24日 |
2 | コービー・ブライアント | 34歳104日 |
3 | ウィルト・チェンバレン | 35歳179日 |
4 | カール・マローン | 36歳189日 |
5 | カリーム・アブドゥル・ジャバー | 36歳217日 |
6 | ダーク・ノビツキー | 38歳261日 |
7 | マイケル・ジョーダン | 38歳321日 |
レブロンやNBAにとって記念すべき夜となったこの日の対戦だが、試合を制したのはホームチームのスパーズで、114-102で快勝。ラマーカス・オルドリッジがゲームハイの30得点をマークした他、先発PGに昇格したデジャンテ・マレーが19得点、10リバウンド、7スティール(キャリア最多)、ベンチスタートしたトニー・パーカーが14得点/6アシストを記録した。
▼マレー
両チームとも内部に問題あり?
最近のキャブスはどうも様子がおかしい。シーズン中盤で失速するのは毎年のことだが、今季はこれまで以上にひどい気がする。
特に守備面でまったく覇気が感じられず、ディフェンス効率(100ポゼッション当たりの失点)では今季リーグ30チーム中29位。スイッチの際のミスコミュニケーションなども目立ち、この日のスパーズ戦でも、スローモーションで動くカイル・アンダーソンに簡単にコースト・トゥ・コーストを許してしまう失態を演じた。
またオフコートでも何かしら問題がある模様で、ESPNによると、今週初めに開かれたチームミーティングでは、20日のサンダー戦を途中退場し、翌日のチーム練習を欠席したケビン・ラブに対して、キャブスの選手たちが「本当に病気だったのか?」と厳しく追及するような一幕があったらしい。
ただキャブスは、プレイオフになると一致団結して必ずギアを上げてくるチームなので、それほど心配する必要はないのかもしれない。ESPNによれば、キャブスはジョージ・ヒルの獲得に向けてキングスとトレード交渉に当たっているという。
一方で、スパーズ周辺でも不安感を煽る噂があがっている。球団とカワイ・レナードの間に溝が生じているというのだ。
この件について最初に報じたのはESPNのAdrian Wojnarowski記者で、その後コメンテーターのスティーブン・A・スミスやジェイレン・ローズも噂を肯定。主な理由として、レナードの怪我に関するリハビリや復帰時期について両者の間で意見が食い違い、信頼関係が薄れてきたとされており、ローズはテレビ番組で「レナードはスパーズを離れたがっている」とまで言い切った。
なおスパーズオーナーのR・C・ビュフォードやレナードのエージェント(レナードの叔父)は真っ向から噂を否定。グレッグ・ポポビッチHCも、「関係は何も変わっていない」とESPNの報道を一蹴している。
ただの噂話だと信じたいが、Wojnarowski記者はクリック欲しさに根も葉もない作り話を報じるようなジャーナリストではない。去年の夏に「オルドリッジがトレードを要求している」という報道が出た際も、当初はただの噂として扱われていたが、後にそれが真実だったと明らかになった。
「火のないところに煙は立たない」と言うように、レナードが球団に対して多少なりとも相違や不満を感じていたのは事実なのかもしれない。ただ仮にそうだとしても、カイリー・アービングやポール・ジョージのケースとは違い、修復不可能なレベルでは決してなく、レナードが現時点で移籍を望んでいるなんて思えない(たのむ…)。
あのティム・ダンカンですら、一度はスパーズを離れる選択肢を考えたことがあるほどだ(2000年のFA)。なので今回の件がもし本当だったとしても、オルドリッジの場合と同じく、ポポビッチHCやフロントがレナードとじっくりと話し合い、意見を聞いて、改善すべきところを改善することで、問題を解決するできるはずだ。
Image by Erik Drost
ボックススコア:「NBA」