ルカ・ドンチッチがプレイオフ通算3回目のトリプルダブル、マブスを第1戦白星に牽引
ダラス・マーベリックスの若きエースは、2021年ポストシーズン初日から絶好調だった。
ルカ・ドンチッチは現地22日、ステイプルズ・センターで行われたロサンゼルス・クリッパーズとの第1ラウンドシリーズ初戦で31得点、11アシスト、10リバウンドのトリプルダブルをマーク。マブスを113-103での勝利に導いた。
これでドンチッチは、プレイオフキャリア7試合目にして通算3回目のトリプルダブルを達成。すでにクリス・ポールやジェイムス・ハーデンの記録と並んで、プレイオフ歴代17位タイに浮上している。プレイオフでトリプルダブルを記録したマブス選手は、球団史上でドンチッチしかいない。
第1戦でのマブスは、ドンチッチがプレイした41分間に+/-で+19点を記録。ドンチッチのピック&ロールに対し、クリッパーズはドロップ・カバーやスイッチ、ダブルチームなどあらゆる手を尽くしたが、ドンチッチはそれらをことごとく突破した。
▼小さなガード選手がマッチアップすればすかさずパワープレイ
▼ピック&ロールで相手のビッグがドロップすれば、ダウンヒルでレーンを攻撃、もしくはドライブ&キック
▼ビッグがスイッチすれば、1on1でミスマッチをアタック
▼ダブルチームもキレイに捌く
まるで大ベテランスターのような柔軟性と対応力。ダブルチームやトラップにも冷静に対処できていた。これほどのバスケットボールIQを持った選手がまだ22歳というのは、あまりにも規格外だ。
なおこの日のドンチッチのプレイで、個人的に一番のハイライトだったのは、第2Q終盤に見せたコーナーへのキックアウト。
パスを放つ際に、ウィングに向けてヘッドフェイクを入れたことで、ビバリーのコーナーへのクローズアウトを遅らせた。
マブスはドンチッチの他、ティム・ハーダウェイJr.が21得点、ドリアン・フィニー・スミスが18得点で勝利に貢献。もしクリスタプス・ポルジンギス(14得点)が本調子を取り戻せるなら、このままシリーズ番狂わせも十分にあり得る。
レナードのポスタライズ
一方で敗れたクリッパーズは、カワイ・レナードが26得点/10リバウンドのダブルダブル、ポール・ジョージが23得点をマーク。レナードは第3Q中盤に、スティールから強烈なポスタライズダンクを叩き込み、アリーナを沸かせた。
今季レギュラーシーズンでは、スリー成功率でリーグダントツ首位の41.1%を記録したクリッパーズだが、この日の試合では40本中11本の27.5%と不振。反対にマブスはスリー36本中17本(47.2%)とリーグ平均を大幅に上回る成功率だった。
クリッパーズにしてみれば、かなりイレギュラーな試合内容だったので、第1戦を落としたからといって焦る必要はない。第2戦に向けた最大の課題は、ドンチッチに対する守備のアジャストだ。
クリッパーズとマブスのシリーズ第2戦は、現地25日にステイプルズ・センターで行われる。
ボックススコア:「NBA」