再びスリー好調のマブスが第2戦でクリッパーズ撃破、シリーズ2勝0敗へ
開幕前はLAC優勢と予想されていたシリーズがまさかの展開だ。
ダラス・マーベリックスは現地25日、ステイプルズ・センターで行われたロサンゼルス・クリッパーズとの第1ラウンド第2戦に127-121で勝利。開幕から敵地で連勝をあげて2-0でホームに帰還と、シリーズの主導権を完全に握った。
この日のマブスは、第1戦以上にシュートが好調で、34本中18本のスリーポイントショットに成功。エースのルカ・ドンチッチが39得点、7リバウンド、7アシストをマークと、再び支配的なパフォーマンスでチームを引っ張った。
第2戦でのドンチッチは、第1戦以上に攻撃的だった。プレイ自体のアグレッシブさはもちろん、試合を通してトラッシュトークを連発。特に、パトリック・ビバリーとのミスマッチからインサイドで得点をあげた際には「Too F○○kin’ Small!!」と面と向かって雄叫びをあげるなど、クリッパーズをボコボコにねじ伏せたいという強い意志が感じられた。
また第3Q終盤には、「Luka Magic」の愛称に相応しいミラクルショットを披露。
▼カワイ・レナードの上からターンアラウンド・フェイダウェイ
▼トランジションから片足でプルアップ・スリー
いくらピリオド終わりの2for1を得るためとはいえ、ショットクロック残り17秒で片足スリーとか、普通ならコーチから大目玉を食らうようなバッドショット。だがこういった常識破りのプレイをサラッと決めてくるのが怪物ルカ・ドンチッチだ。
なおドンチッチは、昨季を含めたプレイオフでのキャリア8試合で通算256得点、76リバウンド、70アシストをマーク。NBAによると、ポストシーズンキャリア最初の8試合で250得点/70リバウンド/70アシスト以上を記録した選手は、ドンチッチが史上初だという。
マブスはドンチッチの他、ティム・ハーダウェイJr.が28得点、クリスタプス・ポルジンギスが20得点で勝利に貢献。チーム全体で24本中11本のフリースローに失敗したが、スリーを高確率で沈めてカバーした。
敗れたクリッパーズは、カワイ・レナードがFG21本中14本からゲーム最多の41得点を記録。ポール・ジョージが28得点/12リバウンド、レジー・ジャクソンがベンチから15得点で奮闘したが、二桁得点に届いたのはこの3選手のみに終わった。
シリーズ最初の2試合を見る限り、クリッパーズのチーム守備が上手く機能していない。
この日の試合では、ドンチッチに7ターンオーバーを出させるも、ダブルチームを仕掛けた後のヘルプローテーションで連携が取れない場面などが度々。マブスのピック&ロールに対するディフェンスでも、カワイ・レナードですらスクリーンをアンダーするミスを何度か犯し、ドンチッチにオープンスリーを沈められるシーンがあった。
クリッパーズはスクリーン一つで簡単にスイッチしてしまうため、そこからミスマッチを攻められて守備が崩れるパターンが多い。
ドンチッチを止めるには、レナードにフルタイムでガードさせるのが恐らく最適解だろう。ただチームのオフェンスの要であるレナードに、ディフェンスでも毎ポゼッションでスクリーンをファイトオーバーさせるのはかなりの重労働になる。
ノビツキー in the house
なおこの日の試合では、マブスレジェンドのダーク・ノビツキーがチームベンチのすぐ後ろから観戦。リック・カーライルHCは、「彼がいてくれたことで幸運を呼び寄せたと思う」とコメントしている。
マブスとクリッパーズのシリーズ第3戦は、現地28日にアメリカン・エアラインズ・センターで行われる予定。クリッパーズにとってはマストウィンな一戦だ。
ボックススコア:「NBA」