マクレモアがキャリア最多のスリー8本、ロケッツが敵地で昨季王者に勝利
NBAでは現地5日、ヒューストン・ロケッツとトロント・ラプターズがスコシアバンク・アリーナで対戦。普段は“スターパワー”に依存しがちなロケッツだが、この日はバランスの取れたチームパワーで突破口を開き、敵地で昨季王者から白星をあげた。
この日の試合では、ジェイムス・ハーデンがラプターズの徹底したダブルチームによりボールタッチが制限され、さらにラッセル・ウェストブルックもシューティングスランプ。スターデュオが得点面で本来の数字を残せない中(ハーデンのインパクトは凄まじかったけど)、ステップアップしてチームに勝利を呼び寄せたのは、ベン・マクレモアをはじめとしたロールプレイヤーたちだった。
3試合連続で先発ラインアップ入りしたマクレモアは、29分の出場でキャリア最多となる8本のスリーに成功。自己シーズンベストの28得点をマークした。ハーデンもしくはウェストブルック以外の選手がチームハイ得点を記録するのは、今季21試合で初となる。
マクレモアの他には、PJ・タッカーが18得点/11リバウンドのダブルダブル、ダニュエル・ハウスが16得点、オースティン・リバースが9得点で勝利に貢献。この4選手だけで43本中19本のスリーを成功させている。
ハーデンはFGアテンプト数がシーズン最少の11本にとどまったが、その内の7本を決める効率の良いパフォーマンスで23得点を獲得。さらに5スティールを記録と、オフェンスの負担が減った分、ディフェンス面で奮闘した。
一方でウェストブルックは19得点、13リバウンド、11アシストのトリプルダブルを達成するも、8ターンオーバーとミスが多く、フィールドゴール成功数は27本中わずか7本(スリー6本すべて失敗)に終わっている。
この試合でのラプターズは、ボックスワンのゾーンディフェンスを展開しながら徹底的にハーデンをマークした。
マークマンがフルコートでハーデンにプレッシャーを掛けつつ、オンボールのハーデンがハーフコートラインを超えれば迅速にダブルチーム。スリーポイントラインの外側でこれほど徹底したダブルチームを受けた選手は、ハーデンの他だとステフィン・カリーくらいしかいないだろう。
この日のロケッツは、ラプターズの大胆過ぎる守備戦略を逆手にとって勝利に繋げた。
ハーデンに対しては、どう守るのが正解なのか?
今季のクリッパーズやマブスは、ラプターズと同じような守備スキームを用いてロケッツを撃破した。ただハーデンを常時ダブルチームする戦略はリスクが高すぎて、この日の試合のように、他の選手の調子が良ければ一巻の終わりだ。
ボックススコア:「NBA」