NBAがハック戦術に関するルールを変更
試合がつまらなくなるという理由から、ファンたちの間で批判的な意見が多かったハック戦術だが、小さなステップながらも、ついにリーグがハック抑止のために動いた。
NBAは現地12日、away-from-the ball plays(プレーに無関係のファウル)に関するルール改正を発表。これまでは、第4Qおよびオーバータイム残り2分以降でボールを持っていないプレーに無関係の選手に故意にファウルした場合、相手チームにテクニカル・フリースローとポゼッションが与えられていたが、2016-17シーズンからは、第1Q~第3Qの残り2分でもこのルールが適用されることとなる。
NBAは他にも、2項目のルール改正を追加:
「インバウンドの状況で、試合のいかなる時点においても、インバウンダーがボールをリリースする前にディフェンシブファウルが起こった場合(ディフェンダーがスクリーンを通り抜けようとするといった“適切”もしくは“自然な”バスケットボール・アクションも含む)、各ピリオド残り2分以降における『プレーに無関係のファウル』と同様に扱われる(フリースロー1本とポゼッション)」
「危険もしくは過剰で故意のハードファウルから保護するため、フレイグラントファウルのルールが適用されるようになる。具体的には、プレーヤーが故意にファウルするために、相手の背中に飛び乗れば、それはフレイグラントファウルとみなされるようになる。これまでの場合でも、こういった種類のファウルはフレイグラントをコールする対象ではあったが、自動的ではなかった」
これでハック戦術を使えない時間が、合計で従来の2分から8分になった。また、フリースローでのリバウンド争いの際に背中に飛び乗る“おんぶファウル”も見なくなるだろう。この改正でハックが完全消滅することはないが、とりあえず一歩前進といったところか。
一方で、今回のルール変更に対して否定的な声もあり、ダラス・マーベリックスのオーナー、マーク・キューバンはESPNの取材で、「無能力を報いる行為は、決して良いビジネス戦略ではない」とコメントしている。
ソース:「NBA」