ナゲッツが4勝2敗でブレイザーズとのシリーズ勝利、ウェスト準決勝進出へ
デンバー・ナゲッツが現地3日、敵地モダ・センターで行われたポートランド・トレイルブレイザーズとのファーストラウンド第6戦に126-115で勝利。シリーズを4勝2敗で制し、カンファレンスセミファイナル進出を確定させた。
これでナゲッツは2018-19シーズンから3年連続でウェスト準決勝出場を達成だ。ここ3年間でのナゲッツが第7戦を戦わずにシリーズを勝ち上がったのは今回が初となる。
この日の試合では、ホームチームのブレイザーズが外のシュートを高確率で決めて先手を取り、第3Q残り3分で13点リードを獲得。このまま最後まで主導権を握り、シリーズ決着を第7戦に持ち込むかに見えたが、その直後にニコラ・ヨキッチの3ポイントショットにファウルしてしまい、そこからゲームの流れが大きく変わってしまう。
ナゲッツはヨキッチのフリースローをきっかけに、14-4のランで第3クォーターをクローズして猛反撃。一気に1ゴール差まで追い上げると、第4Qを28-14のダブルスコアで上回り、試合残り時間1分にはブレイザーズに白旗を揚げさせた。
ナゲッツはニコラ・ヨキッチが36得点、マイケル・ポーターJr.が26得点、モンテ・モリスが22得点/9アシストで活躍。ポーターJr.は第1Qだけで6本のスリー成功からピリオド22得点をあげている。
一方、2年連続で第1ラウンド敗退に終わったブレイザーズは、デイミアン・リラードが28得点/13アシスト、CJ・マッカラムが21得点をマーク。リラードは、ダブルOTに及んだ第5戦での疲れが抜けきっていなかったのか、第4QはFG6本中1本成功のピリオド5得点と勝負所で大失速してしまった。
ヨキッチvsリラード
今年のナゲッツ対ブレイザーズの第1ラウンドでは、それぞれのチームのエースがシリーズ6試合でキャリアベストなパフォーマンスを披露した。
- ヨキッチ:33.0得点、10.5リバウンド、4.5アシスト、53/43/92
- リラード:34.3得点、4.3リバウンド、10.2アシスト、46/45/94
ヨキッチは、アシストがレギュラーシーズンよりも落ちているが、その分スコアリングが大幅にアップ。50/40/90以上のシューティングスプリットを維持しながら、今季プレイオフリーグ3位となる33.0得点を記録している。
リラードは、得点、アシスト共にレギュラーシーズンから大きく数字を伸ばし、34.3得点(2位)、10.2アシスト(3位)を平均。第5戦ではスリー12本成功から55得点ダブルダブルでプレイオフ新記録を打ち立てた。
ブレイザーズの今後
これでブレイザーズは、ここ5シーズン中4シーズンでプレイオフ第1ラウンド敗退。2019年のプレイオフでは最初の2ラウンドを勝ち抜いたが、カンファレンス決勝でケビン・デュラント不在のウォリアーズにスウィープ負けした。
この先もっと上を狙うのであれば、リラードとCJをコアにした今のチーム構成では限界かもしれない。
リラード自身も、そろそろ大きなテコ入れが必要だと感じている様子。試合後の会見では、「優勝を狙うには今のチームでは力不足だ」とブレイザーズの現状を憂うコメントを残した。
「どんな改革になるのか、どんな変化が可能なのかは分からない。でも今のままでは力不足なのは確実。先発PGとSGが離脱中のチーム(ナゲッツ)に負けたのだから、それは間違いない」
またセンターのユスフ・ヌルキッチは、サラリーが部分保証となる来季以降について、「契約がノンギャランティなので、来年もチームに戻ってこれるかは分からない。契約に関してはエージェントに任せる」と言及。「チームが適切な状況にあるのなら戻ってきたい」と契約続行の意思を語りつつも、“適切な状況”とは何かを記者から尋ねられると「どうだろう。でも今はそうじゃない」と、現状に満足していない旨を明かした。
なおヌルキッチの2021-22サラリーは、1200万ドルの内400万ドルのみがギャランティ。もし7月1日までにチームからウェイブされなければ完全保証となる。
ボックススコア:「NBA」