パトリック・べバリーが3日間で2度目のトレード、LAからメンフィスを経てミネソタへ
ESPNによると現地17日、メンフィス・グリズリーズとミネソタ・ティンバーウルブズの間でトレードが合意に達した。
報道によれば、ウルブズはガードのジャレット・カルバーとフォワードのフアンチョ・エルナンゴメスを放出し、グリズリーズからパトリック・べバリーを獲得。べバリーは前日に成立したトレードでロサンゼルス・クリッパーズからグリズリーズへと移籍したばかりだった。
頑張れベバリー
2017年のオフシーズンに、クリス・ポールのトレードでロケッツからクリッパーズへと移籍したベバリー。昨季ウェスト決勝第6戦でポールを後ろから突き飛ばして退場処分となったのが、クリッパーズとしての最後の瞬間になったというのが何だか感慨深い。
ベバリーはクリッパーズでの4シーズンで8.0得点、4.6リバウンド、3.3アシストを平均し、主に先発PGとしてチームの3年連続プレイオフ進出に貢献。
カワイ・レナードとポール・ジョージのスター2選手の加入を経て迎えた2019-20シーズンの開幕第2戦目では、対戦相手だったゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーに向けて「次の5年は俺らのものだ!」と言い放ったらしい(それに対してステフは「お前もう31歳とかじゃないの?」と笑い飛ばした)。
やや行き過ぎたトラッシュトークやフロッピングなどが目立つため、他チームのファンから嫌われることの多いベバリー。その一方で、どんな役割を任されても決して不満を漏らすことなく、コート上では常に体を張って全力でやれることをやるチームプレイヤーなので、クリッパーズではファンから愛される存在だった。
ベバリー自身も、来季以降もクリッパーズの一員としてずっとやっていくつもりだったはず。8月7日にレジー・ジャクソンとクリッパーズの再契約が報じられた際には、「よっしゃー、パーティー再結成だ」とTwitterで喜んでいた。
だがその1週間後、クリッパーズとグリズリーズのトレードが成立。突然LAを離れることが決まったベバリーだが、報道が飛び出すや否や「Grit and Grind、レッツゴー」とTwitterで移籍に前向きなコメントを発信した。「Grit and Grind」は、ザック・ランドルフやトニー・アレンがいた頃のグリズリーズのスローガンだ。
そのわずか2日後、今度はグリズリーズからウルブスへとトレードされることが決定。この上ないたらい回しにされるも、ベバリーはすぐにツイッターを更新し、「最高にワクワクしている。レッツゴー」とポジティブな姿勢を貫いた。
「トレードされてすごくハッピーだ。ミネソタで新たなスタート。ここには勝利に飢えた若手たちがいる」
ベバリーは「Grit and Grind」の精神を体現したような選手だが、完全な再生を目指すグリズリーズからは、今必要な選手ではないと判断された模様。今オフのグリズリーズは、昨季チームの主力の一人だったヨナス・バランチュナスもトレードで放出している。
今回のトレードで22歳のジャレット・カルバー(2019年ドラフト6位指名)と25歳のフアンチョ・エルナンゴメスが加入したことにより、グリズリーズのロスターはさらに若返った。
参考記事:「ESPN」