ポール・ピアース「クリッパーズが優勝すれば恐らく引退する」
今年で38歳、プロ18シーズン目に突入する大ベテランのポール・ピアース。オフシーズンにロサンゼルス・クリッパーズと3年契約を結んだばかりだが(3年目はノンギャランティー)、もし来季にすべてが上手くいけば、契約満期を待たずにNBAを去る可能性が強いという。ESPNのJ.A. Adande記者がピアースのコメントを伝えている。
「もし今年クリッパーズがチャンピョンになれば…、恐らく僕はバスケットボールを引退するだろう」
– ポール・ピアース
ケビン・デュラントの復帰やラマーカス・オルドリッジのスパーズ移籍で、昨季以上にウェストの上位争いが激化しそうな2015-16シーズンだが、不運な怪我さえなければクリッパーズがカンファレンスを制する可能性も十分にある。
チームはオフシーズンのFAで、一悶着ありながらも、ディフェンスの要であるデアンドレ・ジョーダンとの再契約に成功。他にも、ピアースやジョシュ・スミス、ランス・スティーブンソンといった即戦力のオールラウンドプレーヤーを獲得し、ほぼ7人ローテーションだった昨季から、ベンチを大幅に強化できた印象だ。過去2シーズン連続でリーグ首位を誇った得点力にも、さらに磨きがかかるかもしれない。
一方で、クリッパーズがファイナル進出を狙うには、どこまでディフェンスを改善できるかにかかっている部分もある。昨季レギュラーシーズンのクリッパーズは、ディフェンシブレーティング(100ポゼッションあたりの失点)でリーグ15位の103.0を記録。ウィングディフェンスの脆さがたびたび指摘されていた。
ちなみに、1976年のNBA/ABAリーグ合併以降、ディフェンススタッツでリーグ10位以下を記録したチームが優勝したケースは、1995年のヒューストン・ロケッツと2001年のロサンゼルス・レイカーズのみ。ただしこの2チームは、前の年にも優勝した歴代屈指の強豪だ。特に2001年レイカーズの場合は、決して守備力が低かったわけではなく、クルーズモードでレギュラーシーズンをプレーしたため、数字が落ちてしまったのだろう。
昨季同様、今季のクリッパーズにも、サイズの大きいウィング選手を1対1で抑え込めるようなロックダウンディフェンダーはいない。ただ選手層が厚くなり、レギュラーシーズンに主力選手のスタミナを温存できるようになったのは大きい。
GrantlandのZach Lowe記者によると、ドック・リバースHCはピアースではなく、ウェズリー・ジョンソンをスタメン起用しようと考えているとのこと。だが第4Qのクラッチタイムは、ピアースが3番を務めることになるはずだ。
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