A.バイナムがキャブスに見捨てられた理由
ペイサーズへの移籍が決定し、今後の活躍が注目されるセンターのアンドリュー・バイナム。移籍前は「キャブスから出場停止処分 → ブルズへトレード → 即刻解雇」と揉みくちゃにされていたわけだが、一体何が原因だったのだろう。
キャブスは「(バイナムが)チームにとって有害となる行動を取った」とだけ発表し、詳細な理由をこれまで説明していなかった。しかし先日、『Yahoo!Sports』のライターAdrian Wojnarowskiが、キャブス関連の記事の中で出場停止処分の核心に触れていた。その内容をみると、バイナムの素行があまりにも「チームにとって有害」すぎて笑えてくる。
<※以下、Yahoo!Sportsの記事を一部抄訳>
バイナムは自己破壊に走った。彼はコート上で尽力することを止め、練習では悪影響を及ぼす存在となった。情報筋によると、バイナムは最後の練習から追放される前、チームの練習試合などでボールが回ってくる度に、コートのどの位置にいようが毎回シュートを放っていたという。
顧問がいなくてちょっと調子に乗っちゃった中学生か…?練習試合で「ウェーイw」と笑ながらハーフコートショットを放つバイナムを想像してしまった。
記事の内容が事実ならばとんでもない話だ。例え遊びのピックアップゲームでも、ボールを渡す度にところ構わずシュートを打ちまくるような輩にはイラっとする。それを、大金をもらいながら仕事として参加するNBAの練習でやってしまえば、事実上クビになるのは当然。「チームにとって有害」の説明にも納得がいく。
ほんの数年前まで「いずれドワイト・ハワードと肩を並べるセンターに成長する」と期待されていたバイナムだが、一体どうしてしまったのか?度重なるひざの故障でモチベーションが低下してしまった、というのは十分にあると思う。ただバイナムには、昔からふざけた行動をとるような節が少なからずあった。
例えばレイカーズ時代のこのプレー:
まだショットクロックがたっぷりと残っている状況で、いきなりスリーを放つバイナム。センターがスリーを打ってはいけないなんてルールはないが、適切なタイミングというものがある。このプレーを見たマイク・ブラウンHCは、即座にバイナムをベンチに引っ込めた。
しかしベンチに下がってからもヘラヘラ。よくコービーにぶん殴られなかったなと思う。
さらにバイナムはこの試合の後、「正直、どうしてあのシュートがベンチに下げられるほどのことなのかわからない。前の試合で1本成功したし、もう一度決めたいと思っただけだよ。恐らくコーチはそれを侮辱と取って、僕をベンチに下げたのだろう」とコメント。ベンチに下げられてからは、タイムアウト時の円陣にも参加しなかったらしい。
ペイサーズとの契約後、バイナムは「チームのためにできる限りのことをしたい」と語った。優勝を狙えるチームで、今度こそ往年の活躍ができるよう応援したい…。というか、ペイサーズのムードを損なうようなことだけは絶対にあってはならない。
Thumbnail by Keith Allison via Flickr
参考記事:「Bleacher Report」