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ジミー・バトラー ロケッツ
2019 6 28

ロケッツがジミー・バトラー獲得を真剣に検討か

ジミー・バトラー, ロケッツ 0

ケビン・デュラントとクレイ・トンプソンの長期離脱により、過去5年に渡ってウェスタンカンファレンスを支配してきたゴールデンステイト・ウォリアーズの失速が予想される2019-20シーズンのNBA。ヒューストン・ロケッツが念願のファイナル進出に向けて大きな動きを見せるかもしれない。

ESPNのAdrian Wojnarowski記者がリーグの情報筋から得たという情報よると、今夏のロケッツはジミー・バトラーの獲得を真剣に計画しているとのこと。もし実現すれば、ハーデン/CP3/バトラーで超強力なビッグスリーの誕生だ。

ロケッツはキャップスペースに全く余裕がなく、すでに来季のサラリーキャップを大幅に超過している状態。フリーエージェントとしてバトラーと契約するのは現時点で不可能なので、選択肢はトレードとなる。

ロケッツにとってのベストシナリオは、バトラーがプレイヤーオプションを行使して今夏FAにならない選択をすること。もしバトラーが契約最終年にオプトインすれば、来季年俸は1980万。その場合ロケッツはバトラー獲得のためのトレードでサラリーをマッチさせるのが楽になり、戦力放出を少なめ(クリント・カペラかエリック・ゴードンのどちらか1人)に抑えることができる。2年前のロケッツは、このやり方でクリス・ポールを獲得した。

ただオプション行使からのトレード移籍という選択は、バトラーにとってほとんど旨味がない。来季に深刻な怪我をしてしまい、2020年夏のFAでマックス契約を逃すリスクさえある。今年で30歳となるバトラーにしてみれば、今夏のうちに長期契約を手にしておきたい考えも強いだろう。

よって、ロケッツがバトラーを獲得する上で最も現実的なシナリオはサイン&トレードだ(まずバトラーがオプション破棄してFAとなり、トレード前提でマックス契約を結ぶ)。バトラーは最大で4年/1億4000万ドルのマックス契約下で希望するチームに移籍でき、フィラデルフィア・76ersもいくつか見返りを得ることができる。

その場合、ロケッツはバトラーのサラリー(来季年俸3500万ドル~)にマッチするため、カペラ、ゴードン、PJ・タッカーの3選手から最低でも2選手を手放さなければならない。

ESPNによると、すでにロケッツはバトラー獲得に向けて動き始めており、カペラ、ゴードン、タッカーの3選手を個別にオファーして、ドラフト1巡目指名権の獲得を模索している様子。そしてその指名権を使って、76ersとのトレード交渉に臨むつもりだという。

昨季のバトラーは、シクサーズ移籍後の55試合で18.2得点、5.3リバウンド、4.0アシストを平均。レギュラーシーズンのスタッツでは2014年以降でワーストな数字となったが、勝負所で何度もクラッチショットを決めながら、ポストシーズンで存在感を発揮し(プレイオフ12試合で19.4得点/5.2アシスト)、特に後の王者であるラプターズとのカンファレンスセミファイナルではオフェンスの司令塔として大活躍した。

昨季の76ersは、ロバート・コビントンやダリオ・シャリッチら有力な若手選手を放出してバトラーを獲得した。当然ながらオールスターを手放すつもりはなく、FA解禁後すぐにマックスサラリーでの再契約をオファーする見込みだ。

実際のところ、バトラー争奪戦で最も優位な位置にいるのもシクサーズ。イースト準決勝でラプターズを第7戦ギリギリのところまで追い詰めた実績がある上、金銭面でも最高額となる5年/1億9000万ドルの契約をオファーできる(他のチームは最大で4年/1億4000万ドル)。

ロケッツがサイン&トレードを実現させるには、バトラー自身がロケッツへの移籍を強く希望し、シクサーズにオールスター選手が何の見返りもなしにいなくなってしまうという危機感を持たせる必要がある。

参考記事:「ESPN」

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