ドンチッチ率いるスロベニアが日本に35点差の圧勝、準々決勝進出へ
東京オリンピックの男子バスケットボールでは7月29日、予選ラウンドCグループのスロベニアと日本がさいたまスーパーアリーナで対戦。スロベニアが116-81の35点差で日本に圧勝した。
これでスロベニアは予選ラウンドの成績がCグループ首位の2勝0敗。同日には同じCグループでスペインがアルゼンチンに勝利(2勝0敗)し、アルゼンチンと日本がそれぞれ0勝2敗となったため、スロベニアとスペインの準々決勝進出がすでに確定している。
初のオリンピック出場で予選を勝ち抜いたスロベニアは、エースのルカ・ドンチッチが25得点、7リバウンド、7アシスト、2スティール、2ブロックでオールラウンドに活躍。
スリーは不発気味だったものの(8本中2本)、スイッチを繰り返す日本のディフェンスに対してミスマッチを的確に攻めながらフロアを支配した。普段はターンオーバーが多めなドンチッチだが、この日は1本も出していない。
▼ノールック
スロベニアはドンチッチの他、ゾラン・ドラギッチが24得点で勝利に大貢献。次は8月1日にスペインと予選ラウンド最終試合を対戦する。
一方で0勝2敗となった日本は、八村塁がゲーム最多の34得点、ドンチッチのマークを担当した渡邊雄太が17得点で奮闘。16点ビハインドで迎えた第3Q中盤には、ドンチッチがファウルトラブルでベンチに下がり、流れを変える絶好のチャンスを手にするも、まったく点差を詰めることができず、第4Qに一気に突き放される形となった。
日本は次に、同じく0勝2敗のアルゼンチンと8月1日に戦う。
ドンチッチのレガシー
東京オリンピックでのドンチッチは、五輪初出場ながら2試合で36.5得点、9リバウンド、6アシストを平均中。
まだ2試合を終えたばかりなので比較すべきではないのかもしれないが、今大会でのスロベニア代表は、『ドリームチーム』と呼ばれた1992年バルセロナ五輪のアメリカ代表に匹敵するオリンピック史上最高レベルで得点を積み上げている。
▼歴代オリンピック平均得点Top3
- 1992年USA:117.2得点(8勝0敗)
- 2021年スロベニア:117.0得点(2勝0敗)
- 2012年USA:115.5得点(8勝0敗)
またスロベニアは、ドンチッチが参加したFIBAの主要大会(2017年ユーロバスケと2021年東京五輪)で11勝0敗とまだ1度も負けていない。今年のオリンピック最終予選も含めれば15勝0敗だ。
▼五輪最終予選でのハイライト
22歳の若さにして、ユーロリーグMVPやNBA新人王、オールNBAファーストチーム2回選出など、すでに数々の功績を残しているドンチッチ。東京オリンピックでメダルを獲得するようなことになれば、仮に今年いっぱいで現役引退したとしても、将来的にバスケットボール殿堂入りする可能性は高いと思う。
なお同日のTwitterでは、試合中に「ドンチッチ」のキーワードが日本のトレンド1位に浮上。日本代表が負けたのは残念だが、ドンチッチの凄さが国内にも知れ渡ったのがちょっと嬉しい。
ボックススコア:「FIBA」