スパーズ、ブレイザーズが11連勝中!!ウェストをリードする強さの秘密は?
25日に行われたNBAの試合で、今季絶好調のサンアントニオ・スパーズとポートランド・トレイルブレイザーズがそれぞれ勝利をあげ、両チームとも連勝記録を11に伸ばした。
強い強い。これでスパーズは13勝1敗でウェスト首位。ブレイザーズは13勝2敗となり、競争の激しいウェスタン・カンファレンスで、3位のサンダーに2.5ゲーム差をつける形となっている。この2チームの強さの秘密は一体なんだろう?
スパーズ:「ディフェンスとベンチ」
スパーズが強いのは毎年のことだ。なにしろ1997年にグレッグ・ポポビッチHCが就任して以来、常に勝率6割以上をキープし続けてきたエリートチーム。だが今年はこれまでにも増して圧倒的なものを感じる。
以下は、今季と昨季のチームスタッツを比較した表。
スパーズ | 2013-14 | 2012-13 |
得点 | 102.1 | 103.0 |
失点 | 90.1 | 96.6 |
FG% | 0.492 | 0.481 |
3ポイント% | 0.405 | 0.376 |
アシスト | 25 | 25 |
まずディフェンスがすばらしい。1試合の平均得点マージンは何と12点。今季の14試合で、スパーズから100点以上を奪えたのは、たったの1チームだけだ(ブレイザーズ)。対戦相手に50%以上のFG成功率を許したのも、まだ1試合しかない。往年の鉄壁スパーズが戻ってきた。
フィールドゴールとスリーポイントの成功率もやや上がってる。また今季は、パーカー/ダンカンの平均得点が大幅に下がっているにもかかわらず、チームの総合得点が昨季からほとんど変わっていない。
PPG | 2013-14 | 2012-13 |
トニー・パーカー | 17.9 | 20.3 |
ティム・ダンカン | 11.3 | 17.8 |
合計 | 29.2 | 38.1 |
リザーブ選手が活躍している証拠だ。今季スパーズのベンチは、1試合に44得点、17.1リバウンド、11.5アシストを平均している。25日の対ペリカンズ戦では、シーズンハイとなる65得点を獲得した。
今のところ圧倒的な強さを見せつけるスパーズだが、どこまでこの連勝記録を伸ばせるだろうか?現地27日に行われる対サンダー戦(アウェイ)が大きな山場となるはず。ちなみに、10連勝以上の連勝記録を4シーズン続けて達成できたのは、NBAの歴史上でスパーズだけだという。
▼2014スパーズのオフェンスハイライト
スタッツ:「basketball-reference.com」
ブレイザーズ:「ボール/プレーヤー・ムーブメント」
正直なところ、ブレイザーズがこれほどの好スタートを切るとは予想外だった。だが彼らのパフォーマンスを見れば、その成績にも納得できる。特にパス回しやプレーヤーの動きが素晴らしい。
理想的な“モーションオフェンス”だ。仮にオフェンスが崩れても、ラマーカス・オルドリッジがポストアップで手堅くスコア、もしくはダブルチームを引き付けてから、フリーのシューター/カッターにパスする。とにかく変幻自在なので、ディフェンスはうまく対応しきれない。
またスモールフォワード、ウェズリー・マシューズの成長も、ブレイザーズ快進撃の重要なカギとなっている。今季のマシューズは17.3得点を平均。アウトサイドの調子が非常によく、スリーポイント成功率は5割を超えている。
ブレイザーズの今後のスケジュールは、サンズ、レイカーズと対戦した後、12月2日にペイサーズ、4日にはサンダーをホームで迎え撃つ。このあたりが、本当の実力を試されるところだろう。
後30試合くらい見てみないと何とも言えないが、もし今のペースをキープできれば、ブレイザーズがカンファレンス・セミファイナルあたりまで勝ち進む可能性も十分にある。
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