3チームがトレード合意、シューターのブリン・フォーブスがスパーズからナゲッツに移籍へ
NBAでは現地18日、サンアントニオ・スパーズとデンバー・ナゲッツ、ボストン・セルティックスが3チーム間トレードで合意に達した模様。複数の現地メディアが報じている。
各チームからの公式発表はまだだが、ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、スパーズはガードのブリン・フォーブスを放出してナゲッツからドラフト2巡目指名権、セルティックスからフォワードのフアンチョ・エルナンゴメスを獲得。ナゲッツはボル・ボルとPJ・ドージアの2選手をセルティックスに送る。
トレードの詳細は以下の通りだ:
- ナゲッツ獲得:ブリン・フォーブス
- セルティックス獲得:ボル・ボル、PJ・ドージア
- スパーズ獲得:フアンチョ・エルナンゴメス、2028年ドラフト2巡目指名権
リーグの勢力図を塗り替えるような大きなムーブではないが、各チームにとってそれなりに利点のある今回のトレード。まずナゲッツはロスター補強に成功した。
今季のナゲッツでは、No.2のジャマール・マレーとNo.3のマイケル・ポーターJr.が長期離脱中。今回のトレードで放出したPJ・ドージアも左ひざ前十字靭帯断裂により11月から欠場しており(ボル・ボルも足の手術で今後8~12週間を離脱する見込み)、シーズン開幕から常に人員不足に悩まされてきた。
ニコラ・ヨキッチの獅子奮迅の活躍により22勝20敗で何とか勝ち越しているものの、ヨキッチがフロアにいないラインアップは目も当てられない状態。今季のナゲッツは、ヨキッチがオン時の得点効率(100ポゼッションあたりの得点)で114.1点を記録しているが、ヨキッチがオフ時には101.0点まで下落と、オフェンスがまったく機能しなくなる。
そんな中、負傷離脱中の2選手と交換でフォーブスを獲得できたのは大きい。フォーブスは守備面で弱点になることが多いものの、キャリア3P成功率で41.3%を記録しているエリートシューター。特にナゲッツは、チームのスリー成功率がリーグ18位の34.5%とシューティングに苦戦しているので、フォーブス加入は確実なプラスになるはずだ。
▼フォーブスのシーズンハイ27得点
さらにナゲッツは、これでロスタースポットに空きを1つ確保。現地メディアによれば、ナゲッツはデマーカス・カズンズと契約を結ぶ見込みだという。
一方でセルティックスは、今季年俸690万ドルのエルナンゴメスを放出し、ドージア(190万ドル)とボル・ボル(210万ドル)を受け入れることで、サラリーの削減に成功。あと一歩でラグジュアリータックスを回避できる。ドージアとボル・ボルは今季中の復帰が難しいため、戦力的には1ミリもプラスにならないが、そもそもエルナンゴメスが完全にローテーションから外れていたのでマイナスにもならない。
ESPNによると、セルティックスは少なくとも2月10日のトレードデッドラインまではドージアとボル・ボルをウェイブするつもりはないという。
そしてスパーズは、戦力アップよりも再建を優先。ドラフト2巡目指名権の獲得に加え、フォーブスがいなくなることで、新人のジョシュ・プリモが実戦経験を積む機会が増えるはずだ。
今回のトレードは、影響が小さいながらも3チームともが欲しいものを得られたウィンウィンなトレードになった思う。
参考記事:「ESPN」