復帰戦のトレイ・ヤングが後半に大爆発、多彩なスキルでスパーズ守備を翻弄
10月29日のヒート戦で足首を負傷し、試合を途中退場したトレイ・ヤングが、怪我の影響を全く感じさせない好パフォーマンスで戻ってきた。
アトランタ・ホークスは現地5日、本拠地ステートファーム・アリーナでサンアントニオ・スパーズと対戦。第3Q終了間際の10点ビハインドから最終ピリオドを38-22で圧倒して逆転勝利を飾り、今季成績を3勝3敗のイーブンに戻した。
この日のホークスは、ヤングが29得点、13アシストのダブルダブルでチームを牽引した。
前半のヤングはFG8本中0本とショットのリズムを掴めず、プレイメイクに徹していたが、後半に入ってから一気にシューティングが大爆発。ホームアリーナを沸かせるファインプレイを連発しながら、後半だけでFG15本中10本成功の28得点をあげている。
スパーズはデジャンテ・マレーやデリック・ホワイトら優秀なディフェンダーをヤングにぶつけるも、スリーやフローターを次々と沈められ、第4Q終盤にはラマーカス・オルドリッジが今季NBAのハイライトの一つになるであろうクロスオーバーの餌食となった。
今季がプロ2年目のヤングだが、オフェンスにおけるインパクトはすでにオールスター級かもしれない。ルカ・ドンチッチと比べても遜色ない活躍ぶりだ。
この日のスパーズはヤングをトラップせず、典型的なピック&ロール守備で対応しようとしていたが、もはや頻繁にダブルチームを仕掛ける必要があるほど危険な選手だろう。
シュート力の高さはもちろん、パスセンスも抜群。
https://twitter.com/ATLHawks/status/1191882362415648768
フローターもすでにリーグトップレベルと言えるかもしれない。同日の試合でも、身長差のあるデジャンテ・マレーに体をぶつけながらフローターを決めていた。
▼ボールディナイのかわし方もすごく良い
そしてスクリーンのリジェクトが最高に上手い(ピック&ロールでスクリーンを使うと見せかけて反対方向にドライブ)。今季は多くのディフェンダーがこのトリックに引っかかっており、リジェクトからのプルアップスリーはヤングのシグネチャームーブになりつつある。
https://twitter.com/ATLHawks/status/1191900095253336064
連敗を3で終わらせたホークスはヤングの他、ジャバリ・パーカーが19得点で勝利に貢献。2連敗となったスパーズ(4勝3敗)は、デマー・デローザンが22得点、パティ・ミルズが16得点を記録した。
ホークスに大打撃
同日、NBAはリーグの薬物規定に違反したとして、ホークスのジョン・コリンズに25試合の出場停止処分を科したことを発表。処分はこの日のスパーズ戦から適用された。
今季のコリンズは5試合で17.0得点、8.8リバウンドを平均。20得点/10リバウンドのアベレージを狙える将来有望な若手ビッグであり、ヤングと共に「ナッシュ&アマレ」のようなスターコンビへと成長していくことが期待されている。そんなコリンズの長期離脱は、プレイオフを本気で狙えそうなホークスにとって大打撃になりそうだ。
なお今季NBAで禁止薬物により出場停止処分となるのは、サンズのディアンドレ・エイトンに次いでコリンズが2人目となる。
ボックススコア:「NBA」