若きウルブズたちが語る「ケビン・ガーネットの存在感」
19日のトレードでブルックリン・ネッツから古巣ミネソタ・ティンバーウルブズに舞い戻った19年目大ベテランのケビン・ガーネット。まだウルブズとして試合には出場していないが、それでもその存在は若手だらけのチームにさっそく強烈な刺激を与えている様子だ。
ウルブズのフリップ・サンダースHCによると、ガーネットの移籍が決定した翌日、ベテラン選手の1人がチームの若手たちに対して次のように忠告したらしい。
「いいか、よく聞け。KGがロッカールームに入ってくる前にちゃんと携帯電話を片付けておけよ。そうしないと、電話をトイレに捨てられるからな」
サンダースHCいわく、ガーネットがいるだけでその場の空気が引き締まるという。
「KGはセルティックスの体質を変えた。ドック・リバースが言っていたよ。当時のセルティックスにもベテラン選手はいたが、ガーネットがロッカールームに姿をみせると、音楽などは止められたそうだ」
– フリップ・サンダース
リッキー・ルビオによると、ガーネットは初めて参加したチーム練習で、さっそくセンターのニコラ・ペコビッチを怒鳴りつけていたそうだ。
「ペコビッチに向かってディフェンスの戻りが遅いと2度も怒鳴りつけていた。ペコビッチはこれまでに1度も怒鳴られたことがなかったんじゃないかな」
– リッキー・ルビオ
※実際のところ、ペコビッチはプレー中に靴ひもを結んでマイケル・ビーズリーから怒鳴られた経験がある。
ルビオはKGのアグレッシブで情熱的な姿勢に少しインスパイアされている様子。
「怒鳴り方がわからない。僕は“いい人”すぎるんだ。だからガーネットにそっちの方も教わりたいよ。チームの成長に役立つと思う」
– リッキー・ルビオ
ガーネットはただ口うるさいだけの存在ではなく、しっかりと行動でも示している。アンドリュー・ウィギンスによれば、チーム練習で1番最初にジム入りしていたのはガーネットだったそうだ。
「ガーネットは38歳。それでも朝の9時30分にはすでに練習に来ていた。1番乗りだよ」
– ウィギンス
またルーキーのザック・ラビーンは、以前ガーネットのものだったロッカーを使用しているらしく、そのことについてこんなコメントを残している:
「これは元々彼のロッカーだ。僕が彼のロッカーを使っていることで何か言われるんじゃないかと、正直怯えているよ」
ラビーンはロッカーを返そうとしたそうだが、ガーネットはそのオファーを断って隣のロッカーを使うことにしたらしい。
「何度も(ロッカーを)オファーしたよ。ガーネットに使ってほしかったんだ。彼にそこに座ってほしかった。『僕が動きますよ!』ってね。だけど、これから僕たちにとって素晴らしいことが起こるだろうと確信している。未来の殿堂入り選手だ。誰もが彼のレベルに到達したがっている。ガーネットは僕が生まれた時からこのリーグでプレーしているんだよ!」
– ザック・ラビーン
ラビーンが生まれたのは、ガーネットがウルブズからNBAデビューしたのと同じ1995年だ。
これまでレジェンド級の大ベテランと共にプレーしたことがなかった若きウルブズたちにとって、KGの存在が大きなプラスになっていくことを期待したい。
Image by themikelee/Flickr
参考記事:「Dead spin」