ジョシュ・スミス ミニマム契約でクリッパーズへ
ロサンゼルス・クリッパーズが現地16日、FAのジョシュ・スミスと正式な契約を結んだことを発表した。
契約内容は1年/150万ドルのベテランミニマム契約になる模様。ESPNの報道によると、ロケッツが約250万ドルのオファーを提示していたらしいが、スミスは「勝利と明確な役割」を優先して移籍を決意したとされている。
「プロのキャリアを通して、友人や家族と一緒に多くの時間をヒューストンで過ごしてきた。ロケッツに所属した昨季は、チームやファン、ヒューストンの人々のおかげで、この街を第二の故郷にすることができた。僕と僕の家族を温かくサポートしてくれた皆さんに、感謝の気持ちを伝えたい。ありがとう!」
– ジョシュ・スミス
スミスクラスの選手が1年/150万ドルというのは安い。ただスミスはピストンズとの契約がまだ続いており、クリッパーズからのサラリーとは別に、2019年まで毎年540万ドルが入ってくるため、チーム選びに金銭面をさほど考慮しなかったようだ。
ホークス時代は、9シーズンで2度のプレーヤーズ・オブ・ザ・ウィークに選ばれるなど、チームのコアとして活躍していたスミス。2013年にもっと大きな役割を求めてピストンズに移籍するも、プレースタイルがチームとかみ合わず、期待外れのパフォーマンスが続いた。
特にショットセレクションの悪さが目立ち、わずか1シーズンにして選手としての評価はガタ落ち。同じスタメンにグレッグ・モンローやアンドレ・ドラモンドといった強力なビッグがいたため、無理やりSFポジションに押し込められた、というのも不振に陥った原因の一つだろう。
その後、2014年12月にピストンズからの解雇を経て、スミスはロケッツと契約。ルーキーシーズン以来初のベンチ起用となったが、ロールプレーヤーとしての役割を受け入れ、チームのプレーオフランに大貢献した。特に、シリーズ2勝3敗の崖っぷちで迎えたWCセミファイナル第6戦では、4Qカムバックの起爆剤となり、ロケッツのシーズンを救っている。
▼WCF第6戦
スミスは11シーズンのキャリア平均で15.1得点、7.7リバウンド、3.2アシスト、2.0ブロック、1.3スティールを記録。通算10000得点、5000リバウンド、2000アシスト、1000ブロックを獲得した史上25人目の選手だ。
今年のFA交渉解禁直後はどうなることかと思ったクリッパーズだが、ランス・スティーブンソンやポール・ピアースの獲得、デアンドレ・ジョーダンとの再契約、そして今回のスミス加入により確実に選手層が厚くなった。特に昨季の弱点だったフロントコートのローテーションが大幅に改善された印象だ。
スミス、ランス、クロフォードのミックスはやや危険な香りもするが、クリッパーズにとっては最高のオフシーズンになったと思う(新ロゴ以外は)。GMとしての手腕を疑問視されていたドック・リバースHCにとっても、挽回の夏になったかもしれない。
参考記事:「ESPN」