試合中の喧嘩騒ぎで合計11選手に出場停止処分、最長で3試合謹慎
NBAは現地12月29日、試合中に乱闘寸前の小競り合いを起こしたとして、オーランド・マジックとデトロイト・ピストンズの合計11選手を出場停止にする厳しい処分を下した。
これほど重いペナルティの対象となったのは、28日に行われたピストンズ対マジック戦前半終了間際でのプレイ。両チームがルーズボールを追いかけていた際、モリッツ・ワグナーがキリアン・ヘイズを後ろから突き飛ばしたことがきっかけ。そこからヘイズとチームメイトのハミドゥ・ディアロがワグナーに仕返ししたことで、両軍ベンチを巻き込むもみ合いに発展する。
ワグナーがピストンズベンチ前で一瞬気を失いかけているように見える。
今回の騒動で最も重い処分が下されたのは、背後からワグナーの頭に肘を放ったヘイズで、3試合無休での出場停止。後頭部への打撃は多くの格闘技でも禁止されているほど危険な行為であり、3試合の出場停止だけで済んだのはむしろ軽い処置だと思う。
他には、いざこざのきっかけとなるフレイグラントファウル2を犯したワグナーに2試合。そしてワグナーを後ろから突き飛ばしたディアロと、自軍のベンチエリアを離れてコートに飛び出したマジックの8選手にそれぞれ1試合の出場停止処分が下された。
※コール・アンソニー、RJ・ハンプトン、ギャリー・ハリス、ケボン・ハリス、アドミラル・スコフィールド、フランツ・ワグナー、モー・バンバ、ウェンデル・カーターJr.の8人
試合を行う際には、各チームに出場可能な選手が最低8人いなければならないルールがあるので、今回の出場停止処分は日にちをずらして適用されるとのことだ。
『The Malice at the Palace』(パレスの騒乱)の大惨事以降、NBAは試合中の乱闘を撲滅するため厳格なルールを敷いており、ベンチで待機中の選手が許可なくコートに飛び出した場合は必ず一発でペナルティ。選手の知名度や試合の重要性など一切関係なく、これに違反すれば確実に1試合出場停止の処分が下される。
2007年プレイオフのウェスト準決勝第4戦では、当時サンズの主力だったアマーレ・スタウダマイアーとボリス・ディアウがコートに足を踏み出したことで次の第6戦を欠場することを余儀なくされ、シリーズの流れが大きく変わる要因となった。
参考記事:「NBA」