2018NBAアワードその2: MIP、シックスマン賞、コーチ賞
「2018NBAアワードその1: MVP、DPOY、新人王」の続き。以下は、2018年のMIP、シックスマン・オブ・ザ・イヤー、コーチ・オブ・ザ・イヤー受賞者。
すごく個人的な希望を言えば、来季からはアワード発表のタイミングを再び4月に戻してほしい…。
MIP: ビクター・オラディポ
インディアナ・ペイサーズの新エースとなったビクター・オラディポが、最も成長した選手に贈られるMIPを満票に近い形(101票中99票の1位票)で受賞した。
昨季のオラディポは、ガード選手としてリーグ屈指のディフェンスを見せつつ、75試合で23.1得点を平均。再建に突入するはずだったペイサーズを48勝34敗のイースト5位に牽引し、プレイオフではレブロン・ジェイムスのキャブスを第7戦まで追い詰めた。
2017-18シーズンのオラディポはオールスターゲーム初出場を果たした他、オールNBAサードチームとオール・ディフェンシブ1stチームにも選出。恐らくペイサーズのGMでさえ夢にも思わなかったレベルの大躍進だろう。リーグ5年目の選手が、キャリア3度目のトレード先でいきなりオールスターへと進化を遂げたケースはまさに異例だろう。
来季も同じパフォーマンスを維持できるかどうか楽しみだ。
シックスマン賞: ルー・ウィリアムズ
シーズンを通して安定した活躍を見せたエリック・ゴードンの2年連続受賞もあるかと思われたが、蓋を開けてみれば、1位票数97-3の大差で、ロサンゼルス・クリッパーズのルー・ウィリアムズが2018年のシックスマン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
昨季のウィリアムズは、シックスマンというよりもむしろチームのエース的な存在で、79試合中60試合をベンチスタートしてキャリアベストの22.6得点を平均。クリッパーズがブレイク・グリフィンをトレード放出した1月末あたりからスリーポイントショットの調子を落としていたものの、シーズン前半はオールスターレベルの大活躍を維持し、1月10日のウォリアーズ戦では、クリッパーズの選手として28年ぶり、かつ自己最多の50得点をマークして、チームを勝利に導いた。
ウィリアムズがシックスマン賞を受賞するのは今回が2回目(1回目はラプターズでの2015年)。シックスマン賞を複数回受賞した選手は、ウィリアムズを含めて歴代で5人のみとなっている。
コーチ賞: ドウェイン・ケイシー
解雇された後に賞をもらうというのは少し複雑な気分かもしれない。2018年のコーチ・オブ・ザ・イヤーは、ジャズのクイン・シュナイダーHCやセルティックスのブラッド・スティーブンスHCを僅差で抑え、元ラプターズのドウェイン・ケイシー(現ピストンズHC)が受賞した。
昨季のラプターズは、ケイシーHC指揮下で球団新記録の59勝23敗を達成し、初のイースト1位シードを獲得。今年こそはファイナルに届くかもという期待と共にプレイオフに臨んだが、イースト準決勝でキャブスに再びスウィープされ、シーズン終了と同時にヘッドコーチ解任に踏み切った。
▼2018COYの投票結果
1位 | 2位 | Pts | |
ドウェイン・ケイシー | 39 | 27 | 292 |
クイン・シュナイダー | 21 | 30 | 217 |
ブラッド・スティーブンス | 23 | 23 | 203 |
なおケイシーHCは、6月11日にデトロイト・ピストンズの新ヘッドコーチに就任。2年連続でプレイオフの逃したロッタリーチームを引き継ぐことになり、とりあえずの課題は「ブレイク・グリフィンの健康状態を維持しつつ、さらに選手として開花させることだ」と話している。
その他のアワードは以下の通り:
エグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー
昨年オフに合計7選手+ドラフト1巡目指名権と引き換えに、クリッパーズからクリス・ポールを引っ張ってきたロケッツのダリル・モーリーGMが受賞。
プレイ・オブ・ザ・イヤー
https://twitter.com/NBAonTNT/status/1011434256441094144
ファン投票による「ベスト・プレイ・オブ・ザ・イヤー」は、レブロン・ジェイムスが2月7日ウルブズ戦でのOTに決めたブザービーター。
チームメイト・オブ・ザ・イヤー
これは選手たちの投票で決められるアワードで、ミネソタ・ティンバーウルブズのジャマール・クロフォードが受賞。
ベスト・スタイル
https://twitter.com/NBAonTNT/status/1011418303158538241
今年もやっぱりウェストブルック。
参考記事:「NBA」