TunaDrama
  • Home
  • ブログ
  • News
  • Video
  • FIBA
  • Twitter
  • Facebook
ニコラ・ヨキッチ パス
2017 10 14

ベスト・オブ・NBA: ニコラ・ヨキッチの多彩なパス

ニコラ・ヨキッチ, パス 3

NBAデビューからわずか2年の22歳ながら、オフェンス面ではすでにリーグトップクラスのビッグマンとして認められるようになったデンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ。リムでのソフトタッチやフットワーク、ミドル~ロングレンジショットを兼ね備えた得点力の高い選手だが、なんといっても最大の魅力はコートビジョンとパススキルだ。

2016-17シーズンのヨキッチは、レギュラーシーズン73試合で16.7得点、9.8リバウンド、4.9アシストを平均し、トリプルダブルを6回達成(昨季リーグでTDを達成したセンターポジションの選手は、ヨキッチの他に、マーク・ガソル、カズンズ、タウンズのみ)。とにかくパスが上手く、エルボーからカッターへのフィードやローポストからシューターへのキックアウト、ペリメーターでのドリブル・ハンドオフなど基礎的なパスはもちろんのこと、ファーストブレイクでのノールックといったガード顔負けのミラクルアシストまで、あらゆる種類のパスを操ることができる。

以下、デンバー・ナゲッツのファンブログ『Denver Stiffs』の特集記事『The book of Jokic』(ヨキッチの書)を参考に、プレイメークにおけるヨキッチの引き出しの多さを見ていきたい。

ギブ&ゴー

ギブ&ゴーは、ヨキッチが最も得意とするツーマンゲームの一つ。エルボーやローポストでエントリーパスを受け、背中をバスケットに向けたまま絶妙なタイミングでアシスト。カットしたガードがノーマークになりきれていない場合もあるが、そんな時はカッターの動きを先読みしながら、ディフェンダーの頭の上を通すような感じでゴール下のオープンスペースにパスを出す。

ローポストでのプレイメーク

NBA.comのデータによると、昨季のヨキッチはポストアップでの得点効率でリーグトップクラスの数字を記録(ポストアップにおける1ポゼッションあたりの得点が1.12点でリーグトップ5、ポストアップ時のFG成功率が57.9%でリーグ首位)。ヨキッチの長所は、ローポストでの高い得点力で相手の注意を集めながら、ディフェンスの陣形を素早くスキャンし、自らショットを打つべきか、あるいはパスを出すべきかを瞬時に判断できるバスケットボールIQの高さだ。

ヘルプディフェンスの発展により、単純な力技で得点するのが難しくなった近年のリーグで、ローポストで守備を引きつけてから的確にパスをさばけるスキルはとても貴重。

ロールからのパス

ピック&ロールにおけるビッグマンの役割と言えば、スクリーンをセットしてからバスケットに向かってダイブし、パスを受けてフィニッシュというのが典型的なパターンだが、ロールに対してヘルプディフェンスが飛んできた際に上手く対応できず、ついついボールを止めてしまう選手は多い。だがヨキッチは違う。ロールしながらも常にディフェンスを読みながら、必要があればパスを出せる。

ここで重要になるのが対応力だ。上の映像ではインサイドからヘルプが来た際のゴール下へのパスだが、もしウィークサイドのペリメーターからヘルプが来れば、ちゃんとそれを察知し、オープンシューターへキックアウトパスを放つ。

動きながら正確にパスがさばけるビッグマンは少ない。

ファーストブレイク

トランジションでのプレイメークはヨキッチの持ち味。リバウンドを取ってそのまま自らボールを運び、まるでポイントガードのようにノーマークのチームメイトを見つけて的確なパスを出せる。

ビッグマンがファーストブレイクを指揮できると非常に効果的だ。相手のリムプロテクターがインサイドにいない場合が多く、さらにディフェンスは誰がボールを止めに行くべきか一瞬混乱するので、イージーな得点をあげやすくなる。

アウトレット・パス

リバウンド確保から瞬時に次のプレイに移れるのは視野が広い証拠。アウトレットパスは、ティム・ダンカンやケビン・ガーネットら歴代屈指のオールラウンドビッグたちも得意としたパスだ。これができるビッグマンがロスターにいると、チームは自然と走るようになる。

今のリーグでヨキッチよりもアウトレット・パスが上手いビッグは、キャブスのケビン・ラブくらいかもしれない。

DHOカール

ペリメーターでのドリブルからボールを手渡しすると同時にスクリーンをセットするドリブル・ハンドオフ(DHO)は、ヨキッチがナゲッツオフェンスの軸を務めるきっかけとなったプレイ。ガードからディフェンダーを引き剥がしたり、守備にスイッチを起こさせてミスマッチを作り出したりできる、非常にシンプルながら効果的なアクションだ。

上の映像はその応用パターンで、ディフェンスのボールディナイが厳しい時に使用。ディフェンダーがハンドオフを阻止して少し気を抜いたところへ、バスケットに向けてカールカットしたガードにパスを通す。

ヨキッチはこの他にも、DHOと見せかけて自らドライブを仕掛けたりと、状況に応じて柔軟にハンドオフ・オフェンスを使い分けることができる。

ドライブ&キック

ヨキッチは決してアスレチックな選手ではないが、ビッグマンとしてはボールハンドリングのスキルが高い。ペネトレーションを仕掛けてキックアウト・パスを出すといったウィング選手のようなプレイもできる。

アリウープパス

通常のアリウーププレイだとセンターがフィニッシャーだが、ヨキッチの場合はパサーを務めるケースが多い。センターがスリーポイントラインの外からプレイメークできると、敵陣のゴール下守備が手薄になるので、チームメイトがショットを決めやすくなる。

ヨキッチはファーストブレイクやローポストからもロブパスを出せる。

水球チックなパス

水球っぽいというかハンドボールっぽいというか、とにかくヨキッチは独特なワンハンドパスやタッチパスが上手い。スパーズのマヌ・ジノビリもこういったタイプのパスを得意とする。

ノールック

ノーマークのチームメイトにパスを出した後に違う方向を向く“なんちゃってノールック”も多い中、ヨキッチは本物のノールックパスを決められる。ルック・アウェイでオフボール・ディフェンダーを完全に騙しているのがその証拠だ。

ショットフェイクからのパス

これもジノビリをはじめとしたインターナショナル勢がよくやるパス。特にショットリリースが遅い選手がやるとディフェンスがフリーズするので効果的だ。

??!!

※   ※   ※

ニコラ・ヨキッチは、2017-18シーズンで最も注目したい選手の一人。ナゲッツのティム・コネリーGMによると、今年のドラフトで選手を評価する際のキーポイントの一つになったのは、「ヨキッチと相性が良さそうか」という点だったらしい。

カットやスクリーンなどオフボール・オフェンスに長けたポール・ミルサップがチームに加わったことで、今季のヨキッチのプレイメークがどのように進化するのか楽しみだ。

参考記事:「Denver Stiffs」

グリズリーズ、トニー・アレンの「9番」を永久欠番へ キャブスがリチャード・ジェファーソンをトレード放出

Related Posts

ヨキッチ 53得点

ブログ

センターとしてプレイオフ史上2人目の50得点超え、ヨキッチが快挙達成も勝利ならず

ニコラ・ヨキッチ 30得点トリプルダブル

ブログ

ヨキッチが0ターンオーバーで30得点トリプルダブル、ナゲッツが首位セルティックスを撃破

ユーロバスケット2022 予選

ブログ

ドンチッチやアデトクンボ、ヨキッチがユーロバスケット席巻中、それぞれ予選ラウンド突破

ヨキッチ FIBA

ブログ, 世界

ヨキッチとアデトクンボのMVP2人がFIBAワールドカップ予選で一騎打ち

特集

  • 2019-20NBAアワード予想その2: DPOYとオールディフェンシブチーム

    2019-20NBAアワード予想その2: DPOYとオールディフェンシブチーム

    2020年7月5日
  • デイミアン・リラードが海外掲示板Redditに降臨「なんでも聞いてくれ」

    デイミアン・リラードが海外掲示板Redditに降臨「なんでも聞いてくれ」

    2021年12月7日
  • ドレイモンド・グリーンの万能さが良くわかる守備ポゼッション

    ドレイモンド・グリーンの万能さが良くわかる守備ポゼッション

    2017年5月14日
  • ビンス・カーターの引退とNBAのリアクション

    ビンス・カーターの引退とNBAのリアクション

    2020年6月27日
  • ケビン・ラブ 「誰もが何かを抱えている」

    ケビン・ラブ 「誰もが何かを抱えている」

    2019年12月19日
  • トニー・パーカー 「ありがとう、サンアントニオ」

    トニー・パーカー 「ありがとう、サンアントニオ」

    2018年9月7日
  • グリズリーズ背番号22のデズモンド・ベイン、2月2日の試合で「2」に愛されまくる

    グリズリーズ背番号22のデズモンド・ベイン、2月2日の試合で「2」に愛されまくる

    2022年2月4日
  • スパーズのポポビッチHC、通算勝利数でNBA歴代コーチ1位に「私個人ではなく我々の記録」

    スパーズのポポビッチHC、通算勝利数でNBA歴代コーチ1位に「私個人ではなく我々の記録」

    2022年3月13日
  • ベスト・オブ・NBA:デマー・デローザンのフットワーク

    ベスト・オブ・NBA:デマー・デローザンのフットワーク

    2017年9月10日

NEW

  • クリス・ポール ウォリアーズウォリアーズ新加入のクリス・ポール、移籍後初会見でしわくちゃのユニフォームを渡される
  • デイミアン・リラード トレード 2023デイミアン・リラード、もしトレードされるなら「マイアミかブルックリンがいい」
  • スパーズ 1位指名スパーズがウェンビー争奪戦に大勝利、2023NBAドラフト1位指名権獲得!!
  • ヨキッチ 53得点センターとしてプレイオフ史上2人目の50得点超え、ヨキッチが快挙達成も勝利ならず
  • 動物 NBA2023NBAプレイオフ第1ラウンド:動物系チームが全滅
  • ジミー・バトラー 56得点ジミー・バトラーが自己ベスト56得点、ヒートのプレイオフ球団新記録を樹立
  • マルコム・ブログドン シックスマンセルティックスのマルコム・ブログドンが2022-23シックスマン賞受賞
  • ドレイモンド・グリーン 出場停止 2023サボニス踏みつけたドレイモンド・グリーン、1試合の出場停止処分へ
  • ウルブズ ヒート 2023ウルブズとヒートが8位シードで2023プレイオフ進出へ
  • マブス 敗退スターデュオ不発、マブスが4年ぶりのレギュラーシーズン敗退へ

ポピュラー

  • 【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
    【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
  • NBA選手たちが語る、コービー・ブライアントのワーカホリックなエピソード
    NBA選手たちが語る、コービー・ブライアントのワーカホリックなエピソード
  • Tマックが引退を表明!!その輝かしいキャリアを振り返ってみよう
    Tマックが引退を表明!!その輝かしいキャリアを振り返ってみよう
  • ウォリアーズ新加入のクリス・ポール、移籍後初会見でしわくちゃのユニフォームを渡される
    ウォリアーズ新加入のクリス・ポール、移籍後初会見でしわくちゃのユニフォームを渡される
  • ストックトンとマローンの芸術的なピック&ロールを堪能できる7分動画
    ストックトンとマローンの芸術的なピック&ロールを堪能できる7分動画
  • キングス、トレードでサボニス獲得のため若手ホープのタイリース・ハリバートン放出
    キングス、トレードでサボニス獲得のため若手ホープのタイリース・ハリバートン放出
  • 歴代屈指の3Pシューター カイル・コーバーがブルックリン・ネッツのコーチングスタッフ入りへ
    歴代屈指の3Pシューター カイル・コーバーがブルックリン・ネッツのコーチングスタッフ入りへ
  • バスケ界の伝説 ウィルト・チェンバレンの「100点ゲーム」はこうして生まれた
    バスケ界の伝説 ウィルト・チェンバレンの「100点ゲーム」はこうして生まれた
  • カワイ・レナード、やっぱり手が巨大だった
    カワイ・レナード、やっぱり手が巨大だった
  • スパーズがウェンビー争奪戦に大勝利、2023NBAドラフト1位指名権獲得!!
    スパーズがウェンビー争奪戦に大勝利、2023NBAドラフト1位指名権獲得!!

ランダム

  • BIG3 アイバーソン3on3のプロリーグ「BIG3」が開幕、アイバーソンも出場
  • ダービス・バータンス 契約ダービス・バータンスはスパーズ残留
  • ルカ・シャマニッチスパーズが2019年ドラフト全体19位指名のルカ・シャマニッチと決別
  • ルカ・ドンチッチ 20アシストルカ・ドンチッチが自己最多20アシストで30得点トリプルダブル、マブス5位浮上
  • 76ers プレイオフ76ersが6年ぶりのプレイオフ進出へ

アーカイブ

About

  • Home
  • Privacy Policy
  • About

NBAサイト&ブログ

  • Bulls Fan in Japan (シカゴ・ブルズのファンサイト)
© TunaDrama 2025
Powered by WordPress • Themify WordPress Themes