2021-22NBAレギュラーシーズンのベストプレイ/ハイライトシーン10選
コロナ禍による2年連続でのシーズン短縮を経て、ようやく82試合のフルスケジュールに戻った2021-22レギュラーシーズンのNBA。コート上では、昨季も例年と同じく数々のスーパープレイが飛び出した。
以下、昨季のレギュラーシーズンから個人的に特に印象的だったハイライトを10個選んでみた。
10.ラメロ・ボール
1月14日のシャーロット・ホーネッツ対オーランド・マジック戦より。2年目だった新人王のラメロ・ボールが神シーケンスを披露した。
まずラメロは、鋭いクロスオーバーからステップバックスリーに成功。さらに続く守備ポゼッションでスティールを決めると、そのままファストブレイクでロブパートナーのマイルズ・ブリッジズに向けて、レッグスルーからのアリウープパスを放つ。
昨季のラメロ・ボールは20.1得点/7.6アシスト/6.7リバウンドを平均。プレイオフ進出こそ逃したものの、プロ2年目にしてキャリア初のオールスターに輝いた。
9.ドンチッチのブザービーター
2021年11月6日に行われたダラス・マーベリックス対ボストン・セルティックスの一戦より。マブスエースのルカ・ドンチッチが、同点で迎えた第4Q最後のポゼッションにトリプルチームの上からステップバックで決勝点となるブザービーターを沈める。
これでドンチッチは、一昨季に続いて2シーズン連続でセルティックスとのホームゲームで決勝スリーに成功。2021年2月には、第4Q残り0.1秒で左ウィングから決勝弾のステップバックスリーを決めた(リンク)。
8.クレイの復帰戦ダンク
1月9日、ゴールデンステイト・ウォリアーズのクレイ・トンプソンが、本拠地チェイス・センターでのクリーブランド・キャバリアーズ戦で2年半ぶりに戦線復帰。
941日ぶりとなる公式戦出場ながら、第2Q終盤にさっそく強烈なダンクを叩き込んだ。
7.ヨキッチの神パス
12月22日のデンバー・ナゲッツ対オクラホマシティ・サンダー戦より。試合開始から間もなく、ニコラ・ヨキッチがトップ・オブ・ザ・キーへのフェイクから逆サイドに向け見事なクロスコートパスを通す。しかも利き手とは反対の左手で!
昨季のヨキッチは、74試合の出場で27.1得点、13.8リバウンド、7.9アシストを平均。NBA史上13人目となる2シーズン連続MVP受賞の快挙を成し遂げた。
6.残り0.4秒からのアリウープ
2月28日のグリズリーズ対スパーズ戦より。前半残り0.4秒でのスローインから、空中でパスを受けたジャ・モラントが、ブザーと同時にアリウープミラクルショットをねじ込む。フルコートでボールを届けたスティーブン・アダムスのパスも素晴らしい。
この試合でのモラントは他にも、ヤコブ・ポートルの上から強烈なワンハンドダンクを叩き込むスーパープレイを披露。ホームアリーナを沸かせた。
この日のモラントは、30本中22本のフィールドゴール成功からキャリアハイ52得点をマーク。グリズリーズ球団27年の歴史で初めて50得点超えを達成した選手となった。
5.ウェストブルックのダンク
1月17日のロサンゼルス・レイカーズ対ユタ・ジャズ戦より。ラッセル・ウェストブルックがリーグ屈指のリムプロテクターであるルディ・ゴベアを豪快なダンクでポスタライズする。
レイカーズに所属した昨季は、プロ3年目以降で自己ワーストの18.5得点/7.1アシストを平均。すでに衰えが見え始めているウェストブルックだが、ゴベアへのダンクはMVPを取った頃の全盛期を彷彿させる一発だった。
4.モラントのブロック
1月9日のロサンゼルス・レイカーズ対メンフィス・グリズリーズ戦より。ジャ・モラントがトランジションで超人的なブロックショットを決めた。
モラントはまさに“ハイライト製造機”。このブロックでも、顔面がバックボードに直撃するほどのジャンプ力を見せている。ガードポジションの選手がこんなプレイを決められるなんて信じられない。
3.61ftのブザービーター
12月15日のニューオリンズ・ペリカンズ対オクラホマシティ・サンダー戦より。ペリカンズガードのデボンテ・グラハムが奇跡を起こす。
試合は、サンダーの3点ビハインドで迎えた第4Q残り1.4秒にシェイ・ギルジアス・アレクサンダーが同点のロングスリーに成功。このまま延長戦突入かと思われたが、グラハムは自陣の3ポイントラインあたりから約61フィート(18.6m)のハーフコートショットを放ち、終了のブザーと同時に決勝弾を沈めた。
ESPNによると、過去25シーズンのNBAにおける最長距離でのゲームウイニングショットだという。
2.NBA新記録
2021年12月14日のゴールデンステイト・ウォリアーズ対ニューヨーク・ニックス戦より。この日、ステフィン・カリーはキャリア通算スリー成功数でレイ・アレンを追い抜き、歴代1位に浮上した。
新記録が樹立されると、敵地マディソン・スクエア・ガーデンの観客席からは割れんばかりのスタンディングオベーション。ニックスがすぐにタイムアウトをコールして試合を止める粋な計らいをし、カリーはブレイクタイムを使って家族やチームメイト、そして元記録保持者のアレンとハグを交わした。
カリーはその後もスリー成功数を順調に積み上げ、昨季中に通算3000本という前人未踏の領域に到達。1月後半に行われたロケッツ戦では、自身のキャリア初となる決勝ブザービーターを決めている。
クレイ・トンプソンが2年半ぶりに戦線復帰し、ようやくフルメンバーが揃った昨季ウォリアーズは、ポストシーズンを16勝6敗で制して王座奪還に成功。カリーはついにキャリア初のファイナルMVPを獲得した。
1.2日連続ブザービーター
昨季NBAでは、年末年始にシカゴ・ブルズのデマー・デローザンが2日連続でゲームウイナーを沈める奇跡を起こした。
1本目は、12月31日のインディアナ・ペイサーズ戦。ブルズの1点ビハインドで迎えた第4Q残り10秒にディフェンスリバウンドを確保したデローザンは、そのままドリブルで敵陣に攻め入ると、終了のブザーと同時にワンレッグの逆転スリーを決める。
2本目は、翌1月1日のワシントン・ウィザーズ戦。
ブルズは残り時間3.3秒に1点ビハインドのピンチに陥るも、再びデローザンがステップアップ。ポンプフェイクとフットワークのスキルを駆使してディフェンダー2人をかわし、コーナーから逆転決勝のブザービーターをねじ込んだ。
2本とも難易度マックスのミラクルショットだ。
昨季のデローザンは、特に勝負所でのパフォーマンスが凄まじく、第4クォーターの平均得点でリーグ首位タイとなる8.4得点を記録。4年ぶりかつキャリア3度目のオールNBAチーム選出を果たした。