ザック・ラビーンはブルズ残留へ
2018年のオフシーズンではキャップスペースに余裕のある数少ないチームの一つながらも、FA解禁から沈黙を守ってきたシカゴ・ブルズだが、サクラメント・キングスの予想外の一手により、ついに動かざるを得なくなった。
ESPNによると、ザック・ラビーンは現地6日、キングスから提示された4年/7800万ドルのオファーシートにサインしたとのこと。そのわずか数時間後、ブルズがキングスのオファーにマッチし、ラビーンをチームに引き留めたと報じられた。
今夏FAはキャップスペースに余裕のあるチームが少なく、制限付きFAだったラビーンもまったくオファーをもらえていなかった。ブルズもどんな契約内容にすべきか迷っていた様子で、ラビーンはその状況に苛立ちを感じていたらしく、キングスからのオファーシートにサインした直後、ESPNの取材で次のように話している:
「他のチームからのオファーシートを受けなければならなかったのは残念だ。でもサクラメントがステップアップして、強い印象を与えてくれた。サクラメントはシカゴよりも僕を欲しがっているようだ」
– ザック・ラビーン
ただブルズが間髪を入れずにキングスのオファーシートにマッチする決断を下したということは、それだけラビーンを重要に考えているということだろう。
左ひざ前十字靭帯断裂からの復帰となった昨季のラビーンは、24試合の出場で16.7得点、3.0アシストを平均。2月9日の古巣ミネソタ・ティンバーウルブズ戦でシーズンハイ35得点をマークするなど活躍したが、怪我や長期ブランクの影響もあってか、ロングレンジからリムまでシーズンを通してショットが安定せず、FG成功率では4年のキャリアでワーストとなる38.3%に終わった。
ラビーンは身体能力に恵まれており、将来有望な若手ガードの一人であることに間違いないが、1度でも前十字靭帯断裂を経験した選手には常に不安がつきまとう。そんなプレイヤーに対して、完全保証の4年/7800万ドル契約は割高すぎるとの声も多く出ているが、2年後には超割安契約だと言われるような躍進を遂げていることに期待したい。
参考記事:「ESPN」