4チーム間の大型トレード成立、ロケッツがカペラ放出でコビントン獲得
今年もオールスター前のカオスが始まる。
ESPNによると現地2月4日、ヒューストン・ロケッツ、アトランタ・ホークス、デンバー・ナゲッツ、ミネソタ・ティンバーウルブズの4チームが超大型トレードで合意。クリント・カペラやロバート・コビントンをはじめ、合計で12選手が動く模様だ。
今回のトレードの要点としては、まずロケッツが先発センターのカペラを放出し、ウルブズからコビントンを獲得。カペラはホークスへと移籍する。
またウルブズは、ホークスからドラフト1巡目指名権(ネッツの2020年)、ナゲッツからマリック・ビーズリーとフアン・エルナンゴメスを獲得した。
トレードの詳細は以下の通り:
放出 | 獲得 | |
---|---|---|
ロケッツ | クリント・カペラ ネネ ジェラルド・グリーン 1巡目指名権(2020自軍) | ロバート・コビントン ジョーダン・ベル 2巡目指名権 |
ナゲッツ | マリック・ビーズリー フアン・エルナンゴメス ジャレッド・バンダービルト | シャバズ・ネイピア ケイタ・ベイツ・ディオップ ノア・ボンレイ ジェラルド・グリーン 1巡目指名権(2020ロケッツ) |
ホークス | 1巡目指名権(2020ネッツ) エバン・ターナー | クリント・カペラ ネネ |
ウルブズ | ロバート・コビントン シャバズ・ネイピア ケイタ・ベイツ・ディオップ ノア・ボンレイ ジョーダン・ベル | マリック・ビーズリー エバン・ターナー フアン・エルナンゴメス ジャレッド・バンダービルト 1巡目指名権(2020ネッツ) |
ここ20年のリーグで最も規模の大きいトレードだという。
スモールに全振り
ロケッツは、スモールラインアップにオールイン。短所を補強するのではなく、長所をさらに伸ばす選択をした。
今回のトレードにより、ロケッツはシュート力とペリメーターの守備力アップに成功。コビントンは優秀な3&Dプレイヤーで、ヘルプディフェンスにも長けている。ロケッツのプレイスタイルにぴったりの人材だろう。
カペラのリバウンドやリム守備を失ったのは痛いが、そもそも今季のロケッツはディフェンスで勝とうとしていない。とにかく火力で相手を圧倒する。MVPデュオ(特にウェストブルック)を最も活かせる布陣は、PJ・タッカーをセンターに置いてフロアスペースを極限まで広げるファイブ・アウトのスモールラインアップだ。
今季ロケッツは、カペラが欠場した11試合で10勝1敗。カペラだけでなく、ドラフト1巡目指名権まで譲渡したことに対して否定的な意見も多いが、それほど悪くないトレードだったと思う。
またトレード前のロケッツはタックスレベルを超過していたが、今回の人事により、タックスラインを580万ドルほど下回ることに成功。オーナーにとっては大きな節約だ。
一方で、スモールラインアップに全振りすることで生じる不安要素と言えば、プレイオフでレイカーズやナゲッツ、ジャズと当たる場合だろう。現状のロケッツでは、アンソニー・デイビスやニコラ・ヨキッチらスタービッグとマッチアップできる選手がいない。
それから、タッカーの負担が増えすぎるのも気になるところ。ただでさえタッカーは肩の怪我をおして試合に出場している状態。そんな中でカペラがいなくなり、今後は5番としてフィジカルなプレイを強いられる時間帯がさらに増える。プレイオフの前に潰れてしまわないか少し心配だ。
参考記事:「ESPN」