スパーズ2年目のデリック・ホワイトがサマーリーグで大活躍中
ガードの層が厚かった昨季のサンアントニオ・スパーズでは、わずか17試合の出場に留まり、シーズンの多くをGリーグで過ごすこととなった2017年ドラフト全体29位指名のデリック・ホワイト。
NBAでの出場時間の多くがガベージタイムだったため、ほとんど注目されることなくルーキーシーズンを終えたが、2年目となる今年のサマーリーグではオールラウンドな司令塔としてチームを引っ張る大活躍を見せている。
ホワイトは、現地7月2日に始まったユタでのサマーリーグ3試合で大会最多の23.0得点、7.0アシスト、6.7リバウンド、1.3スティールを平均し、スパーズを2勝1敗に牽引。5日のメンフィス・グリズリーズ戦では、8本中5本のスリーを沈めて26得点、7リバウンド、6アシストをマークするオールラウンドパフォーマンスを披露した。
まだサマーリーグで3試合を終えたばかりだが、ホワイトの仕上がりは素晴らしかったと思う。
フロアリーダーとしてチームを引っ張りながら、シューティングからプレイメイクまでオールラウンドに活躍。特にロングレンジショットの完成度が想像以上に高くて、シュート時のボディコントロールやリリースのスピードも良い。スポットアップだけでなく、クロスオーバーからのプルアップスリーや、ドリブル・ハンド・オフからの素早いキャッチ&シュートなども綺麗に決めていた。
▼クイックリリース
▼DHO
またピック&ロールの指揮も非常に上手い。ホワイトはやや瞬発力(ファーストステップ)に欠けるため、ウェストブルックのように豪快にディフェンダーを抜き去ることはないが、ヘジテーションやチェンジ・オブ・ペースを駆使しながら敵陣を突破し、チームメイトや自らの得点につなげられる。
▼タイミングを読むのが上手い
▼時には自らフィニッシュ
https://twitter.com/spurs/status/1015021277021593600
昨季スパーズのロスターでは、アウトサイドショットとピック&ロールの両方で脅威となれるツーウェイのガード選手がマヌ・ジノビリのみだったので、第2のボールハンドラーを務められるホワイトのオールラウンドなスキルセットは来季チームの役に立つはず。ホワイトはガードとしてはサイズとフィジカルにも恵まれているので、守備面でもそれほど弱点にならないだろう。先発PGであるデジャンテ・マレーとの相性も良さそうだ。
来季にいきなり大ブレイクすることはなさそうだが、ベンチから15分以上を任せられるローテーションプレイヤーになれることを期待したい。
サマーリーグスタッツ:「NBA」