ルカ・ドンチッチがセクストンの下半身に裏拳、一発退場に
NBAでは現地9日、ダラス・マーベリックス対クリーブランド・キャバリアーズ戦の後半に、ルカ・ドンチッチがフレグラントファウル2をコールされて退場処分となった。
ペナルティの対象となったのは、第3Q序盤でのプレイ。ドンチッチはリバウンド争いの際、背後からコリン・セクストンに突き飛ばされてイラっとしたのだろう。振り向きざまに拳を強く振り下ろし、セクストンの下腹部を直撃してしまった。
とてつもなく長いビデオ判定の末、審判は「股間エリアへのアグレッシブな打撃があった」としてドンチッチのプレイをフレグラントファウル2と判定。一発退場を食らったドンチッチは、しばし顔芸を披露した後、苦笑いの表情を浮かべながらフロアを後にした。
ドンチッチは試合後、セクストンへの急所アタックについて、「当ててしまったのは間違いないが、決してわざとではなかった」と説明。
「ああいったインシデントは試合中に度々あると思う。絶対にわざとやったわけじゃない。ただ2人の選手がリバウンド争いをしていただけ」
– ルカ・ドンチッチ
被害者だったセクストン自身も、ドンチッチに悪意がなかったことは理解している様子。「あれは単純にボックスアウトでのプレイ。ハンドチェックをされた際に、それを振り払おうとするのは普通。今回はただ下腹部に当たってしまったというだけだ。だから気にしてないよ」とコメントした。
今回のプレイで一発退場は少し厳しすぎるような気もするが、首から上、もしくは股間部分への不必要な打撃は、例え故意ではなくとも自動的にフレグラントファウル2となる。
テクニカルファウル
なお今季のドンチッチは、シーズンの通算テクニカルファウル数でリーグ最多の16回。
▼今季NBAのテクニカルファウル数Top5
プレイヤー | テクニカルファウル | |
---|---|---|
1 | ルカ・ドンチッチ | 16回 |
1 | ドワイト・ハワード | 16回 |
3 | ラッセル・ウェストブルック | 14回 |
4 | ドレイモンド・グリーン | 13回 |
5 | デビン・ブッカー | 12回 |
NBA3年目、22歳の若さですでにスーパースターの仲間入りを果たしているドンチッチだが、唯一弱点があるとすれば、それは感情のコントロール(それとフリースロー)。オフェンスでファウルが貰えなかった時に、守備への戻りを忘れて審判にしつこく抗議するなど、チームにとってマイナスになるような行動をしてしまう場面がほぼ毎試合で見られる。
ドンチッチ本人も、自身の悪い癖を十分に理解しているようで、5月7日に行われたブルックリン・ネッツ戦の試合後には、審判への抗議でテクニカルファウルをコールされるような仕草は「どれだけ感情的になってもやめなければいけない」とコメントした。
ちなみにドンチッチは、今季レギュラーシーズン中にあと1回テクニカルファウルをコールされると、1試合の出場停止処分を科される。今回のフレグラントファウル2は、テクニカルファウルとしてはカウントされない。
マジックナンバーは2
この日のドンチッチは、後半開始直後に退場となるまでの21分間で15得点、5リバウンド、5アシストをマーク。エースを途中で失ったマブスだが、むしろそこからギアが上がり、第3Qを34-19で上回って完全に主導権を握ると、最終的に124-97の圧勝を収めた。
これでマブスは今季40勝28敗。タイブレークを保持するウェスト7位のロサンゼルス・レイカーズと2ゲーム差を付けたので、プレイオフへのマジックナンバーは2だ。シーズン残り4試合で2勝をあげた時点で、プレイイン回避(6位以上)とポストシーズン進出が確定する。
ボックススコア:「NBA」