ユドニス・ハスレム、キャリア18年目突入を決意
マイアミ・ヒートのキャプテンは来季も現役を続ける。
ユドニス・ハスレムは現地14日、フロリダの日刊紙『Sun Sentinel』のインタビューに応じ、自身の去就について言及。2020-21シーズンもヒートに残る考えを明らかにした。
今年のFA交渉解禁は11月20日なので、チームからの正式発表はまだだが、もし契約が成立すれば、ハスレムはヒート一筋でキャリア18年目に突入する。
1つのチームに18シーズン以上在籍した選手は、歴代でもほんの一握り。ダーク・ノビツキー(21年)、コービー・ブライアント(20年)、ティム・ダンカン(19年)、ジョン・ストックトン(19年)、レジー・ミラー(18年)の5選手しかいない。オールスター出場経験のないロールプレイヤーが、1球団でこれだけ息の長いキャリアを送るのはNBA史でも前代未聞だ。
「僕はマイアミ・ヒートであり、マイアミ・ヒートは僕だ。チームのみんなは今でも僕の存在に価値を見出してくれている」
– ユドニス・ハスレム
昨季のハスレムは、レギュラーシーズン4試合の出場で3.0得点、4.0リバウンドを平均。バブルでのプレイオフでは1度もフロアに立っていない。
オンコートで活躍する機会がほとんどなくなったハスレムだが、ベンチで誰よりも大きな声を出しつつ、時にはタイムアウト中に檄を飛ばしてチームを鼓舞。ヒートにとってはかけがえのない存在だ。
ハスレムは、ディズニーワールドに長期間隔離という特殊な状況下で開催されたバブルを経て、チームにおける自分自身の影響力や価値の大きさを再確認できたらしい。
「僕がチームにどんなインパクトを与えられているのか、正直理解できていなかった。でもバブルに入って、チームメイトたちと多くの時間を過ごすことで、それが分かったんだ。彼らがちゃんと僕についてきてくれていると実感できた。最高に嬉しかったよ」
ヒートのフランチャイズ記録において、ハスレムは通算リバウンドで歴代1位、出場試合数でドウェイン・ウェイドに次ぐ歴代2位。引退時期についてはまだ考えていないらしく、「Spo(エリック・スポールストラHC)から『その質問には答えるな』と言われている」と笑顔で話した。
もしかするとエリック・スポールストラHCは、プレイヤーたち以上にハスレムの存在を必要としているのかもしれない。ヒートの指揮官はハスレムの貢献度について、次のようなコメントを残している。
「UD(ハスレム)のいないロッカールームや試合を想像できないよ。今年はDウェイドの引退にアジャストするだけで手一杯だった。私はUDの声やリーダーシップを当たり前に思ってしまっているかもしれない。彼はベンチからでも大きな変化をもたらしてくれる」
– エリック・スポールストラ
参考記事:「Sun Sentinel」