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2016 9 29

ジェイソン・テリー、「ハーデンとクレイ・トンプソンとでは格が違う」

クレイ・トンプソン, ジェイソン・テリー, ジェイムス・ハーデン 9

「現リーグのベストSGは誰?」 この質問に対して、まずジェイムス・ハーデンの名前を思い浮かべるNBAファンは多いだろう。

昨季は82試合で29.0得点、7.5アシスト、6.1リバウンドを平均。守備面でのミスを批判されることもしばしばあったが、あれだけオフェンスを一身に担いながら、チームをプレーオフへと導いたシューティングガードは、恐らく近年では全盛期のコービー・ブライアントやドウェイン・ウェイドくらいだろう。

その一方で、まだまだ少ないかもしれないが、ゴールデンステイト・ウォリアーズのクレイ・トンプソンがナンバーワンSGだという声も出ている。1ピリオド37得点の大記録をはじめ、オフェンスの爆発力は証明済み。プレーオフでも、ステファン・カリーが怪我で不在だった昨季第1~第2ラウンドの7試合で28.6得点を平均するなど、立派にエース役をこなしている。

さらにディフェンスでも、カリーに代わってラッセル・ウェストブルックやデイミアン・リラードらリーグのトップPGをガードしたりと、ウォリアーズのシステムにとって欠かせない存在だ。2016年のオールNBAチームに選出されたのも、ハーデンではなくトンプソンだった。

今後も各地で議論されるであろう「ハーデンvsトンプソン」だが、今夏FAでミルウォーキー・バックスの一員となった大ベテランガードのジェイソン・テリーは、このトピックに関して揺るぎない答えを持っている。大差でジェイムス・ハーデン。先日出演したラジオ番組で、「比較すること自体がおかしい」と言わんばかりの強いトーンで意見を語った。

「(トンプソンは)何もリードしていない!彼はシュートが入らない時に、一体どれだけチームに貢献できる?昨年のジェイムス・ハーデン対クレイ・トンプソンの映像を見て、ジェイムスが何をしたかを確認すればいい。ジェイムスがトンプソンをドリブルで抜き去る度に、カバーに入っていたのはドレイモンド・グリーンとアンドリュー・ボガットだ。今季はそれがどうなるだろうね」

▼ハーデンvsクレイ

テリーは、元チームメイトのハーデンがそれだけ突出したプレーヤーだと考えているだけで、決してクレイのアンチというわけではない。クレイのスキルは十分に評価している。

「クレイ・トンプソンを嫌っているわけじゃない。ただ、ジェイムスと比べるとなれば、格が違うというだけだ」

「正直、クレイはステフ(カリー)よりも優れたシューターだと思っている。クレイ・トンプソンは素晴らしい選手だ。彼のジャンプショットはピュア。ただただ美しい」

なおNBA.comの2016-17シューティングガード・ランキングでは、1位がハーデン、2位がトンプソンとなっている。昨季はその逆で、トンプソンが1位だった。

▼ハーデンvsクレイ2015-16

J.ハーデン K.トンプソン
得点 29.0 22.1
アシスト 7.5 2.1
リバウンド 6.1 3.8
スティール 1.7 0.8
ターンオーバー 4.6 1.7
FG% 43.9% 47.0%
3P% 35.9% 42.5%
AサイドとBサイド

またテリーは、NBAのオールスターたちを「Aサイド」と「Bサイド」の2グループに分けて評価。トンプソンとスパーズのカワイ・レナードについては、現時点でBサイドの選手だとコメントした。

「ハーデンはAサイドのプレーヤーだ。そしてBサイドは、カワイ・レナードやクレイ・トンプソンといた選手だ。Bサイドの意味は、サポーティングキャストだけどベンチプレーヤーではない選手たち。Aサイドはスーパースターであり、偉大な選手たち。レブロン・ジェイムスやジェイムス・ハーデン、ラッセル・ウェストブルック、ステファン・カリー、クリス・ポールだ」

2年連続DPOYで、昨季オールNBAファーストチームに選ばれた選手がサポーティングキャストとは、なかなか厳しい。ただ、スーパースターという点で見ると、レナードが現時点でレブロンやカリー、ハーデンのレベルに達しているかと言われれば、あと一歩という気がする。

グリーク・フリーク

さらにテリーは、新しいチームメイトで、来季の躍進に大きな期待がかかるヤニス・アデトクンボについてもコメント。「もうすぐリーグのトップ10プレーヤーになる」と大絶賛した。

「(昨季のヤニスは)スロースタートだったが、シーズンが進むにつれて、本領を発揮していった。スタッツを積み上げ、オールスター・ブレイク後に5回以上のトリプルダブルを記録した唯一の選手となった。チームの成功には繋がらなかったかもしれない。だが、あの若者のスターとしてのポテンシャルは明らかだ。攻守で活躍しながら、スタッツを積み上げる。得点、リバウンド、アシストのすべてでね。そして僕がすごく高く評価しているのは、彼がチームメイトからより良いプレーを引き出せるところだ。さらに1番から5番までガードすることができる」

「ヤニスはリーダーだよ。僕はこっち(ミルウォーキー)に来て3日になるが、まだ彼よりも先に練習場に到着したためしがない。朝だろうが、夕方だろうが、いつも彼に先を越されている。奴は努力家だ。ワークアウトの直後も、スコッティ・ピッペンやショーン・マリオンら歴代フォワードの映像を見て勉強している。彼のような若者を近くで見られるのは最高さ。誇らしく思う」

「ヤニスは今季のオールスターになる。そしてバックスをプレーオフへと導いてくれるだろう。もうすぐリーグのTop10プレーヤーになるはずだ」

今月で39歳となったテリーは、来季でNBAキャリア18シーズン目に突入。キャリア通算3P成功数では、歴代3位の2169本を記録している。

Thumbnail via Milwaukee Bucks

参考記事:「Def Pan」

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