ブルズ制限付きFAのラウリ・マルカネンがサイン&トレードでキャブスに移籍へ
NBAでは現地8月27日、シカゴ・ブルズとクリーブランド・キャバリアーズ、ポートランド・トレイルブレイザーズが3チーム間のトレードに合意した模様。ESPNが報じている。
報道によると、ブルズは制限付きFAとなっていたラウリ・マルカネンをサイン&トレードでクリーブランド・キャバリアーズへと放出。その見返りに、ブレイザーズからデリック・ジョーンズJr.と2022年ドラフト1巡目指名権、2023年ドラフト2巡目指名権を獲得する。一方のブレイザーズは、キャブスからラリー・ナンスJr.を獲得するという。
▼それぞれのチームが獲得したのは:
- ブルズ:デリック・ジョーンズJr.、ドラフト1巡目指名権(ブレイザーズ)、2巡目指名権(キャブス)
- キャブス:ラウリ・マルカネン
- ブレイザーズ:ラリー・ナンスJr.
ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によれば、マルカネンがサイン&トレードで結んだ新契約は4年/6700万ドル。またブレイザーズがブルズに譲渡する2022年ドラフト1巡目指名権はロッタリー保護付き(上位14位プロテクト)だという。
2017年ドラフト7位指名でブルズに入団したマルカネンは、1年目からスタメンとして平均15.2得点、7.5リバウンドの好成績を記録し、2017-18シーズンのオール・ルーキー・ファーストチームに選出。
さらに、7フッターながらリーグ史上最速で通算スリー成功数100本に到達するなど、シュートに強いビッグマンとしてオールスター級の選手に成長することも期待されていたが、怪我の影響もあってか2年目以降は伸び悩み、昨季はニコラ・ブーチェビッチがチームに加入した3月末あたりでスタメンから外されることとなった。
▼マルカネンの2020-21ハイライト
マルカネンの新天地となるキャブスは、今夏にドラフト3位指名でパワーフォワードのエバン・モーブリーを獲得。さらにセンターのジャレット・アレンと5年/1億ドルの再契約を結んだ。今季のマルケネンは恐らくベンチ出場の役割を任されることになるだろう。
ブレイザーズは堅実に戦力アップ
個人的に、今回のトレードで大勝ちしたのはブレイザーズだと思う。ドラフト1巡目指名権とジョーンズJr.を手放すこととなったが、その見返りとして万能タイプのビッグマンであるラリー・ナンスJr.を獲得できた。
ここ数シーズンを“ポスト・レブロン”のキャブスでプレイしたため、あまり注目されなかったが、ナンスJr.はロールプレイヤーとしてはかなり理想的な選手だ。
ビッグマンとしては機動力が非常に高く、リムを守りながらペリメーターでガードにも難なくスイッチできる万能ディフェンダー。ずっと守備面が弱点となっていたブレイザーズにとっては、大きなプラスになるだろう。
オフェンス面でも、プレイメイクやスクリーン&ロール/ポップなど何でもこなせるオールラウンドなビッグマン。デイミアン・リラードのピック&ロールパートナーとしては相性抜群で、特にリラードがトラップやダブルチームを引き付ける場面で真価を発揮するはずだ。また外のシュートもそれなりに打てるので、ユスフ・ヌルキッチとも問題なくフロアをシェアできるだろう。
参考記事:「ESPN」