レブロン・ジェイムス 「キャブスには悪い習慣が身についている」
レブロンどうした!?4日のクリーブランド・キャバリアーズ対ポートランド・トレイルブレイザーズ戦から受けた印象だ。
この日のキャブスは101対82でブレイザーズに大敗。レブロン・ジェイムスは12本中4本のシュート成功数で11得点に終わった。第1Qだけで9得点の好スタートを切ったものの、中盤から大失速し、後半は1ポイントも挙げていない。レブロンが後半無得点に抑えられたのは12シーズンのキャリアで2度目。稀にみるバッドゲームである。
今の時点でキャブスがかみ合っていないのは仕方がない。レブロンにしても、世界一のプレーヤーとはいえ波に乗れない日があって当然だ。
ただ4日のブレイザーズ戦、特に後半からは、調子が悪いというよりも、プレーがあまりにも消極的すぎた印象を受けた。レブロンはほとんどボールを要求することなく、パスが回ってきてもすぐ横に流し、スリーポイントラインのあたりでプレーを見守っているだけ。そんなシーンが度々見られた。
このアグレッシブさを欠くパフォーマンスについて、どうやら本人には思惑があったらしい。試合後のインタビューで「調子を上げるのが難しかったのか?」という質問に対し、レブロンは次のように語った。
「いや、今は他のことをやろうとしている。勝つためには何が必要なのか、そのことをチームに植えつけようとしている。俺の使命は1試合の勝敗だけじゃないんだ。勝利を掴むためには複数のことをやらなければならない。ボールを共有して、ディフェンスをしなければならない。最後に勝つめには自己を犠牲にしなくてはならないんだ。当然ながら、このプロセスの途中は最も楽しい部分ではないよ。だけどトンネルの終りは見えている」
「勝利するためには何が必要なのか」、チームがそれを理解するまでには長いプロセスがかかるとレブロンはみている。
「ここ数年間でキャブスはたくさんの負けバスケを経験している。いずれ勝利に貢献するであろうチームメイトたちの多くは、これまでに意味のある試合をプレーした経験があまりないんだ。すべてのポゼッションが重要な意味を持つ、そんな状況にたどり着いたとき、俺たちはボールをシェアして、ボールを動かさなければならない。チームが一つになって、セルフィッシュさを捨てなければならない。そうすればさらに良いチームになる」
また、「キャブスには悪い習慣が身についている」とも指摘した。
「悪い習慣がたくさんある。2,3年の間で悪い習慣が蓄積されている。そういうスタイルのプレーに慣れていると、悪い習慣を取り除くのは大変な作業だよ。だけど俺は手助けするためにやって来た。それが俺の仕事だ」
「キャブスの状況は予想以上に悪いか?」という質問に対して、レブロンは首を横に振り「予想通りのチャレンジだ」と答えた。
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4日のブレイザーズ戦で、カイリー・アービングはシュート成功数が17本中3本の9得点、ディオン・ウェイターズは11本中3本の6得点と、2人とも散々な内容だった。チームプレーの大切さを身をもって教えるため、レブロンはわざとこの2人にシュートを打たせまくったのか?
「悪い習慣」が、アービング&ウェイターズのセルフィッシュさを指しているのか、それとも他の何かを意味しているのか、詳しいことはわからない。ただ、ブレイザーズ戦の所々でレブロンがみせたディフェンスは、悪い習慣を崩すための良い見本と言えるものではなかった。
5日のユタ・ジャズ戦では最後の最後まで粘ったキャブスだが、ゴードン・ヘイワードのブザービーターにより102対100で敗北。レブロンはアグレッシブにプレーして31得点を記録したものの、チームの合計アシスト数はわずか6本しかなかった。先は長い。
▼ヘイワードのブザービーター
ソース:「YouTube」