カワイ・レナードがキャリア初の40得点超え、スパーズがOTでキャブスに勝利
現地21日にクイッケンローンズアリーナで行われたクリーブランド・キャバリアーズとサンアントニオ・スパーズの試合は、スパーズがオーバータイムに及ぶ大接戦を制し、118-115で勝利。カワイ・レナードが30本中15本のフィールドゴールを成功させ、自己キャリア最多の41得点を獲得した。
この日はキャブスに先手を取られ、第1Q終了時で33-22の11点ビハインドに陥ったスパーズだが、第2Q序盤にセカンドユニットの奮闘でリズムを取り戻し、19-2のランを仕掛けて間もなく逆転に成功。トニー・パーカーの代わりに先発出場したルーキーのデジャンテ・マレーは、ボールハンドリングや守備でいくつかミスを犯しながらも、アグレッシブにバスケットをアタックし、前半に10得点をあげる活躍を見せた。
さらに第2Q終盤には、レブロン・ジェイムスがファウルトラブルでベンチに下がったため、スパーズに流れが大きく傾くかと思われたが、キャブスはスパーズにターンオーバーを連発させる好守備から得点につなげ、58-57でリードを奪い返して試合を折り返す。
▼マレーのファーストブレイク
後半はリードチェンジを繰り返す大接戦となり、第3Qのラスト30秒にカイリー・アービングとイマン・シャンパートがジャンプショットを沈めて、キャブスは5点リードを奪取。対するスパーズは、第4Q開始からレナードの7連続得点で勢いをつけ、残り時間5分を切ったところでリードをこの日最大の9点に広げた。
そこからキャブスは、8-2のランで応戦して再び僅差に戻すと、3点ビハインドで迎えた第4Q残り34秒には、レブロンがスリーポイントラインの1~2m後ろから同点のロングスリーに成功。その後、レナードとレブロンがそれぞれ決勝点のアテンプトに失敗し、試合は延長戦に突入する。
▼レブロンのクラッチスリー
オーバータイムは、序盤にターンオーバーを連発してしまったスパーズが、アービングのジャンプショットに苦しめられながらも何とか食らいつき、2点ビハインドで迎えたOT残り2分から5連続得点をあげ、残り時間30秒で3点リードを奪取。窮地に立たされたキャブスは、タイムアウト明けのセットプレーで同点を狙うも、ミスコミュニケーションから痛恨のターンオーバーを喫してしまう。
本来ならば、レブロンがインバウンズパスを受け取った直後に、トリスタン・トンプソンがアービングにスクリーンをセットし、アービングがコーナースリーを打つというスパーズ十八番のハンマーセットをエクスキュートするつもりだったのだろう。だがトンプソンは、レブロンがそのままレイアップに持っていくと判断したのか、ゴール下に飛び込み、同時にアービングはスクリーンが来なかったためコーナーへと移動せず、その結果レブロンが誰もいないスポットにボールを投げ捨てることとなってしまった。
その後、キャブスがスパーズのインバウンズプレーでレナードにトラップを仕掛けてジャンプボールに持ち込むも、スパーズはポゼッションを奪い返し、残り7秒にレナードが決勝FGとなるダンクを決めて、キャリア初の40得点超えを達成。キャブスは、残り0.6秒でもう一度同点のチャンスを手にしたが、ケビン・ラブがコーナーから放ったスリーはエアボールとなり、そのまま時間切れとなった。
▼クラッチタイムハイライト
これでレナードは、連続30得点記録を歴代スパーズで最長3位タイとなる6試合に更新(1位2位はジョージ・ガービンで10試合と9試合)。スパーズは他に、ラマーカス・オルドリッジが16得点/12リバウンド/6アシスト、マレーとデビッド・リーがそれぞれ14得点を記録した。
パーカーとガソルが不在ながら、敵地で昨季王者から大勝利をあげたスパーズだが、OT最後のポゼッションで守備が崩れてラブにオープンショットを与えてしまったことについて、グレッグ・ポポビッチHCは試合終了のブザーから20分経った後もロッカールームで選手たちを叱咤していたという。
敗れたキャブスは、アービングが29得点/9アシスト、レブロンが29得点/7アシストをマーク。ラブとトンプソンがそれぞれダブルダブルを獲得した。
ボックススコア:「NBA」