レナードのキャリアハイ45得点でラプターズがセミファイナル初戦に圧勝
トロント・ラプターズがプレイオフのシリーズ初戦に勝利するのは極めてレア。2000年のポストシーズン初進出から20年間で合計16シリーズを戦ってきたが、第1戦で白星をあげるのは今回が3回目だ。
NBAでは現地27日、スコシアバンク・アリーナで2位ラプターズ対3位フィラデルフィア・76ersのイースタンカンファレンス・セミファイナルが開幕。ラプターズが108-95で圧勝を収めた。
この日のラプターズは、カワイ・レナードがFG23本中16本の成功からプレイオフ自己最多の45得点、10リバウンドで大活躍。プレイオフでの40得点超えはラプターズ史上2度目で、2001年5月にビンス・カーターがマークした50得点に次ぐ、球団歴代2位の記録となる。
またポストシーズンの試合で40得点ダブルダブルを達成したのは、この日のレナードがラプターズ史上初めてだ。
ラプターズはレナードの他、パスカル・シアカムが3本のスリーを含む15本中12本のフィールドゴールを決めて29得点を獲得。二桁得点はレナードとシアカムの2人のみに終わり、さらにシクサーズに13オフェンスリバウンドを奪われてしまったが、ディフェンスリバウンドをちゃんと確保した際には積極的にトランジションで攻めて試合のペースを握った。
センターのマルク・ガソルは8得点、4アシストとスタッツだけを見れば地味だが、オールスターのジョエル・エンビードに対して見事な守備を披露。NBA.comのデータによると、この日のガソルはエンビードを直接ガードした29ポゼッションで、エンビードをFG8本中1本の3得点に封じ込めている。
敗れたシクサーズは、J.J.・レディックがチームハイ17得点、エンビードが16得点、トバイアス・ハリスとベン・シモンズがそれぞれ14得点をマーク。レディックとシモンズ以外のスターターはショットの調子が悪く、エンビード/バトラー/ハリスの3選手は合計でFG47本中15本と苦戦した。
シリーズ初戦で大敗してしまった76ersだが、レナードとシアカムが38本中28本の高確率でショットを決めるのはイレギュラーであり、さらに自軍の主力たち(主にエンビード、バトラー)がここまで不調なのも珍しいことなので、まだまだ焦る必要はない。
ただ突破口を切り開く上での根本的な問題は、やはりエンビードがガソルのディフェンスを攻略できるかどうか。バトラーも守備とロングレンジショットの両方でもう少し存在感を示したいところだ。
また第2戦ではラプターズのトランジションオフェンスを抑えるため、オフェンスリバウンドよりも守備に戻ることを優先させるようなアジャストメントをしてくるかもしれない。
ラプターズと76ersの第2戦は、現地29日に引き続きスコシアバンク・アリーナで行われる。
ボックススコア:「NBA」