ジノビリが第4Qにテイクオーバー、スパーズは全球団との通算対戦勝率が5割以上に
現地16日に行われたサンアントニオ・スパーズ対ポートランド・トレイルブレイザーズ戦は、38歳のマヌ・ジノビリがクラッチタイムに連続得点の大活躍。スパーズが93-80で勝利し、シーズン成績をリーグ2位タイの8勝2敗に伸ばした。
試合前半はどちらのチームもとにかくシュートが決まらず、ハーフタイムでのスコアが36-28というスローな展開となった。前半のFG成功率はブレイザーズが30.6%(36本中11本)で、スパーズが29.8%(47本中14本)。スパーズのリズム自体はそれほど悪くなく、2クォーターで8本のオフェンスリバウンドを獲得した他、ブレイザーズに8本のターンオーバーを出させたが、それらをうまく得点につなげることができなかった。
そんな中、前半だけでボリス・ディアウが8得点/7リバウンド、デイビッド・ウェストが3アシストと、この日もセカンドユニットが奮闘。
▼ディアウの2連続オフェンスリバウンド
▼ウェストからミルズにナイスパス
後半になると、両チームともようやくオフェンスが改善。ジャンプショットが決まりはじめたスパーズは第3Q中盤で14点のリードを奪ったが、ブレイザーズもデイミアン・リラードがクォーター16得点と爆発。65-60のスパーズ5点リードで第4Qに突入する。
▼ボボの舞
(via TimDuncanTheAlmighty)
第4Qは序盤でスパーズが再び二桁点差を奪取するも、ブレイザーズが16-6のランで猛反撃し、試合は残り時間3分50秒で1ゴール差。そこからジノビリが9連続得点でテイクオーバーし、スパーズの勝利を決めた。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
POR | 13 | 15 | 32 | 20 | 80 |
SAS | 17 | 19 | 29 | 28 | 93 |
ジノビリは第4Qだけでフィールドゴール9本中6本成功の14得点を挙げ、最終的にシーズンハイの17得点をマーク。ただ試合後には、「チームとしてもっとステップアップしなくてはならない」と反省のコメントを残している。
「試合を振り返ると、僕たちのプレーについていい印象がない。ブレイザーズは前日にシャーロットで試合をし、20点ビハインドから猛反撃をして、たくさんのエネルギーを浪費した。それなのに、今日はサンアントニオに来て、もう少しで勝利を奪うところだった。これはスパーズが十分に良いプレーをできなかったということだ。僕たちはもっとステップアップする必要があるし、勝利を得るだけで満足してはならない。今日の試合は理想から程遠かった」
– マヌ・ジノビリ
スパーズは他に、カワイ・レナードがチームハイの19得点、9リバウンドを獲得。第3Qには、ファーストブレイクから豪快なワンハンドダンクをたたき込み、スタジアムを沸かせた。
また、ディアウが12得点/8リバウンド、ティム・ダンカンが10得点/9リバウンド/3ブロックをマーク。6選手が二桁得点を挙げたスパーズだが、いつも以上に控えめだったラマーカス・オルドリッジは後半に入ってからの18分間で1本しかシュートを打っておらず、6得点に終わっている。
「僕たちは流れの中でオルドリッジにパスを回すようにしなくてはならない。ただボールを与えて、(彼のアクションを)見守るのではなくね。そうすればオルドリッジにとってもチームにとっても素晴らしいことになると思う。ご存じの通り、僕たちはまだ発展途上の段階だ」
– マヌ・ジノビリ
一方のブレイザーズは、リラードがゲームハイの27得点、7リバウンド、6アシスト。チーム合計でアシスト数が15本と少なく、ファーストブレイクからの得点もわずか2点と、試合を通してタフショットが多かった。
スパーズの勝率
この日の試合結果により、スパーズとブレイザーズの通算対戦成績が79勝79敗で引き分けに。これでスパーズは、NBA全球団との直接対戦で勝率5割以上を記録するチームとなった。果たしてこんなチームが他のプロスポーツに存在するだろうか?
スパーズはロサンゼルス・クリッパーズ相手に最も高い勝率を収めており、通算対戦成績が121勝35敗。反対に最も苦戦してきた相手は、成績タイのブレイザーズに続き、ロサンゼルス・レイカーズで79勝77敗となっている。
ボックススコア:「NBA」