グリズリーズがバランチュナス放出でペリカンズから2021ドラフト10位指名権獲得
NBAドラフト2021を3日後に控えた現地7月26日、若手スターを有するウェストの中堅チームが大きく動いた。
ESPNによると、メンフィス・グリズリーズとニューオリンズ・ペリカンズが今オフ一発目の大型トレードに合意。ペリカンズはスティーブン・アダムスとエリック・ブレッドソーの2選手とドラフト指名権を放出し、グリズリーズからヨナス・バランチュナスを獲得する。
トレードの詳細は以下の通り:
- ペリカンズ獲得:ヨナス・バランチュナス、2021年ドラフト17位指名権、2021年ドラフト51位指名権
- グリズリーズ獲得:スティーブン・アダムス、エリック・ブレッドソー、2021年ドラフト10指名権、2021年ドラフト40位指名権、2022年ドラフト1巡目指名権(レイカーズのトップ10保護付き)
グリズリーズが巨額のサラリー(アダムスとブレッドソー)を引き受けることによって、今年のドラフトで17位から10位指名に順位をあげる形となった今回のトレード。
グリズリーズにとっては、先発センターの放出で戦力を落とすこととなるが、バランチュナスを手放してまで欲しい選手が2021ドラフトの10位指名当たりにいるのだろう。現地メディアによると、グリズリーズはオーストラリアのジョシュ・ギディー、もしくはドイツ出身でミシガン大のフランツ・ワグナーに強い関心を示しているという。
ジョシュ・ギディーは高いパスセンスを持った長身のプレイメイカー。今年のドラフトでトップ10に入ると見られている18歳だ。
なお現地メディアによると、グリズリーズはここからさらにトレードでドラフト順位を上げる手段を模索をしているとのことだ。
ペリカンズは「Win Now」モードか?
一方でペリカンズは、今年の10位指名権を放出し、アダムスとブレッドソーの契約をダンプすることで、今夏FA用に2000万ドル以上のキャップスペースを確保することに成功。さらにバランチュナス獲得で、フロントコートの攻撃力を強化できた。バランチュナスとザイオン・ウィリアムソンのビッグマンデュオは、オフェンスリバウンドがとんでもないことになりそう。
ESPNのボビー・マークス記者によると、ペリカンズは制限付きFAとなるロンゾ・ボールとジョシュ・ハートのキャップホールドを破棄すれば、今夏FAで3600万ドルのキャップスペースを確保できるとのこと。仮にハートをキープした場合でも、2500万ドルのスペースを維持できるという。
ESPNによれば、ペリカンズは10位指名権を犠牲にしてこじ開けたキャップスペースを使って、今夏FAでカイル・ラウリーの獲得を目論んでいるとのこと。ラウリーはすでに35歳で、タイムライン的に若手コアのウィリアムソンやブランドン・イングラムと合わないが、クリス・ポール獲得で大躍進したフェニックス・サンズに続こうとしているのかもしれない。
参考記事:「ESPN」