【ウェスト決勝第4戦】ロケッツが敵地で逆転勝利、シリーズはイーブンに
ヒューストン・ロケッツが現地22日、オラクルアリーナで行われたゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンスファイナル第4戦に95-92で勝利。シリーズを2勝2敗のイーブンに戻した。
ウォリアーズがプレイオフの試合でホームで敗北したのは、2016年ファイナル第7戦以来初めてとなる。
第4戦では、ウォリアーズがティップオフから12-0のランを展開する好スタートを切り、序盤の主導権を握るが、第2Qに入ってから大きく試合が動く。
まず第2Q開始2分でクレイ・トンプソンが膝を負傷し、一時ロッカールームに下がったあたりからオフェンスが失速し始め、さらに前半残り5分にはステフィン・カリーが3つ目のファウルでベンチに下がることを余儀なくされる。トンプソンはすぐにフロアに復帰したものの、ロケッツはそのチャンスを見逃さず、ピリオドを34-18でアウトスコアして逆転し、ハーフタイムまでに7点のリードを奪った。
▼ハーデンがグリーンを破壊
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▼危うく審判を殴りそうになるカリー
後半に入ると、再び試合の流れが一変し、ステフィン・カリーの大爆発でウォリアーズのオフェンスリズムが復活。カリーは第3Qだけで5本のスリー成功から17得点をあげ、ウォリアーズはピリオドを34-17のダブルスコアで上回った。
▼カリーは前の試合と同じく第3Qに覚醒
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第4Q序盤には点差が最大で12点に広がり、このままウォリアーズが逃げ切るかと思われたが、そこからロケッツは守備を引き締めて猛反撃を仕掛け、残り時間6分にトレバー・アリーザのスリーで逆転に成功。ラスト5分のクラッチタイムでも、ウォリアーズのフィールドゴールを1本に抑えてリードを維持し、敵地で大金星を手にした。
▼終盤の攻防
この日のロケッツはとにかく守備が良かった。
特にペリメーターでのボールディナイ、そしてパスが渡った後のボールプレッシャーが見事で、試合の大部分で相手のリズムを狂わせることに成功。ウォリアーズのお家芸であるモーションオフェンスからのイージーバスケットをほとんど許さず、自身が得意とするアイソレーション対決に持ち込んだ。
▼ハンズアップで相手に持ちたいところでボールを持たせないのはすごく大切。ロケッツは試合を通してこのようにディナイしながらボールを外へ押しやり、ウォリアーズの貴重なショットクロックを削った
第4戦をわずか7選手のローテーションで戦ったロケッツは、ジェイムス・ハーデンがゲームハイ30得点、クリス・ポールが27得点をマーク。サポーティングキャストは合計でFG31本中9本成功と得点面であまり振るわなかったが、PJ・タッカーが16リバウンドを獲得した他、アリーザやジェラルド・グリーンも守りで大奮闘し、さらに第3戦ではディフェンスの穴となっていたハーデンも何度か好守備を見せた。
ポストシーズンのオラクルアリーナで第4Qの12点差ビハインドから逆転劇をやってのけるというのは極めて難しいことだ。これまでハーデンとクリス・ポールが率いてきたチームはプレッシャーに弱いなどと言われることもあったが、この日はチーム一丸となって“メンタルタフネス”を見せつけた。
一方でプレイオフでのホーム連勝が16で終わったウォリアーズは、カリーが28得点、デュラントが27得点を獲得。終盤の勝負どころでは、ロケッツの好守備に加えて疲労もあったのか、オフェンスが全く機能しなくなり、らしくないミスが続いた。
シリーズ第5戦は、現地24日にヒューストンで行われる。
ボックススコア:「NBA」