サンアントニオ・スパーズがウェスト単独9位に浮上
今季でついに終了するかと思われていたスパーズのプレイオフ連続出場記録だが、ここにきて記録更新への道が一気に開けてきている。
サンアントニオ・スパーズは現地8月2日、ウェスト8位のメンフィス・グリズリーズとの試合に108-106で勝利。シーズン再開後の成績を2勝0敗とした。
この日のスパーズは、デジャンテ・マレーとデリック・ホワイトの若手ガードコンビがチームを牽引し、試合の大部分で主導権を掌握した。
第4Q終盤には残り3分での8点リードから同点に追いつかれるなど、危うい場面もあったが、最後はそれまで不調気味だった大ベテランのデマー・デローザンがステップアップ。ラスト1分からレイアップとミドルレンジで連続フィールドゴールを決めると、同点で迎えた試合残り時間1秒には、ポンプフェイクからシューティングファウルを稼ぎ出し、決勝点となるフリースローを沈めた(その直前に2本連続でフリースローをミスったことは忘れよう…)。
スパーズは、マレーが21得点/10リバウンドのダブルダブル、ホワイトが16得点/7アシストで活躍。決勝点を決めたデローザンは14得点と7アシストをマークしている。
9位浮上
これでスパーズは2連勝。同日にはポートランド・トレイルブレイザーズが敗北し、さらにニューオリンズ・ペリカンズとサクラメント・キングスがシーズン再開2連敗を喫したため、スパーズはウェストの単独9位に浮上することとなった。レギュラーシーズン6試合を残した時点で、8位のグリズリーズとの差はわずか2ゲームだ。
シーズン中断となる前のスパーズは、かなり絶望的な状況にいた。毎年恒例のロデオ遠征を2勝6敗で終えると、その後も3勝4敗と低迷して、プレイオフ進出が遠のくばかり。
ブレイク期間中の6月には、ラマーカス・オルドリッジが肩の手術で残りシーズンを全休することが決定。さらに先発フォワードのトレイ・ライルズも、虫垂切除術でチームを離脱することとなった。
そんな中で迎えた、オーランドでのシーズン再開。スパーズは、ラインアップのスタイルを大胆に変えることで、大黒柱であるオルドリッジ不在の苦境を乗り切ろうとしている。
例えばこの日のスタメンは、マレーにホワイト、デローザン、ロニー・ウォーカー、ヤコブ・ポートル。本来ならガード枠の4選手にセンターが1人。このガードヘビーな布陣により、以前よりもアップテンポでモダンNBA向きなオフェンスを展開するようになっている。
スモールラインアップではリバウンドが懸念材料となるが、この日の試合では49本対39本でグリズリーズを圧倒。しかも49本中12本がオフェンスリバウンドだった。
ただスパーズの本当の勝負はここから。シーズン再開2試合の対戦相手はグリズリーズ/キングスと成績の近いチームだったが、今後は6試合中5試合ですでにプレイオフ進出が確定している強豪チームとの対戦となる。
ボックススコア:「NBA」