NBAレジェンドの引退試合ベスト5
現役最後の瞬間までハイレベルなプレーでファンたちを魅了したNBAスーパースターたちのラスト・パフォーマンスの中から、特に印象深い引退試合を5つ選んでみた。
5.レジー・ミラー
- 2005年5月19日ピストンズ戦、39歳
- 27得点
インディアナ・ペイサーズの本拠地で行われたデトロイト・ピストンズとの2005年イースタンカンファレンス・セミファイナル第6戦。試合には敗れたものの、ミラーは4本のスリーを含む16本中11本のフィールドゴールを成功させ、チーム最多となる27得点をマークした。
ミラーがベンチに下がった際には、両チームの選手やコーチ、スタジアムのファンたちから、涙とともに盛大なスタンディングオベーション。ピストンズのラリー・ブラウンHCは、わざわざタイムアウトをコールして、ミラーのキャリア最後の瞬間を称えるための時間を作った。
4.デビッド・ロビンソン
- 2003年6月15日ネッツ戦、37歳
- 13得点、17リバウンド
2003年NBAファイナルの第6戦。ウィルト・チェンバレン(23得点、21リバウンド)やジョン・ハブリチェック(29得点)など、引退試合でロビンソンよりも優秀な数字を記録した選手は複数いるが、キャリア1チームを貫き通し、ラストゲームを優勝で飾ったというのは大きい。ロビンソンはNBAデビュー戦でも同じく17リバウンドを獲得している。
2003ファイナル第6戦では他に、ティム・ダンカンが21得点、20リバウンド、10アシスト、8ブロックをマーク。優勝のかかった大舞台で、NBA史上4人しか達成者がいないクアドルプルダブルまであと一歩のモンスターパフォーマンスをみせた。ちなみに、最後にクアドルプルダブルを記録したのは、1994年のロビンソンだ(34得点、10リバウンド、10アシスト、10ブロック)。
3.ビル・ラッセル
- 1969年5月5日レイカーズ戦、35歳
- 6得点、21リバウンド
ロビンソンと同じく、最後の試合ではリバウンドでチームに大貢献して、チャンピオンシップリングを獲得。史上最多となる11回目の優勝を果たし、13年のキャリアに幕を下ろした。
なおファイナルMVPが選出されるようになったのは1969年からで、7試合で37.9得点、7.4アシスト、4.7リバウンドを平均したレイカーズのジェリー・ウェストが第1号を受賞。敗北したチームの選手がFMVPになった例は、この年以来一度もない。
2.コービー・ブライアント
- 2016年4月13日ジャズ戦、37歳
- 60得点
これは何度見ても感動する。50本中22本のフィールドゴール成功で、2015-16シーズンリーグ最多記録の60得点。これまでに60得点に到達した選手は、歴代で22人しかいないが、それを最後の最後でやってしまうところがまさに奇跡だ。試合の重要さを考慮しなければ、間違いなくNBA史上最高の引退パフォーマンスだろう。
特に第4Qラスト6分間のクラッチタイムは神懸っており、17連続得点で試合をテイクオーバーして、レイカーズを二桁点差からの逆転勝利へと導いた。
コービーにとって、60得点超えはキャリア6度目。さらに37歳での60得点超えは、ぶっちぎりでのリーグ最年長記録となる(最年長2位はウィルト・チェンバレンで32歳)。
1.マイケル・ジョーダン
- 1998年6月14日ジャズ戦、35歳
- 45得点
1998NBAファイナル第6戦。ジョーダンはこの4年後に38歳でウィザーズから現役復帰しているので、厳密に言えば引退試合ではないが、13シーズンを過ごしたシカゴ・ブルズとしてのラストゲーム。1点ビハインドで迎えた第4Qラストポゼッションでの、クロスオーバーからの逆転ジャンプショットは、恐らくNBA史上最も有名なシーンだろう。このショットにより、ブルズは2度目の3連覇を達成し、ジョーダンは通算6度目のチャンピオンシップを手にした。
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