ウォリアーズ球団オーナーのジョー・レイコブ、タンパリングで5万ドルの罰金処分に
NBAは現地9月22日、リーグが定めるタンパリングの規定に違反したとして、ゴールデンステイト・ウォリアーズのオーナーであるジョー・レイコブに5万ドルの罰金処分を科したことを発表した。
問題となったのは、トレードの噂が絶えないフィラデルフィア・76ersのベン・シモンズに関してレイコブが発したコメント。レイコブは先日、『The Chronicle』のインタビューで「幾つかの点で、我々のやろうとしていることとフィットしない」と、シモンズ獲得にあまり前向きではない考えを明かした。
「彼(シモンズ)は高額なサラリーを得る選手。ただ試合でクロージングラインアップに入れるのか?その点が疑問だ。彼は才能に恵まれたプレイヤーだが、問題は我々のチームにドレイモンド・グリーンがいるということ。2人ともシュートを進んで打たないが、プレイメイクに優れた選手。彼らはある意味、共通点が多い。それが問題の一つ。それから(シモンズを獲得する場合)サラリーの問題もある」
NBAの反タンパリング規定は、球団のフロントオフィスやヘッドコーチらが契約下にある他チームの選手を不正に勧誘できなくするためのもの。
例えば、あるチームのGMがメディアの取材やSNSで、ライバルチームに所属する特定のスター選手を好評価すれば、それは「不正交渉」とみなされ罰金の対象になることがある。ただチームのヘッドコーチが試合後の会見で対戦相手の選手を称賛するといったことは日常茶飯事なので、どこまでがタンパリング違反に適用されるのかはいまいち明確ではない。
今回のレイコブの発言も、「フィットとサラリーの面で見て、シモンズ獲得は今のチームに適切ではない」とする選手に対して否定的な内容。ニュアンス的に一般的なタンパリングとは真逆だが、他球団の関係者から「コイツいらない」と公に発言されるのは、当該選手のトレード価値を低下させることにつながるので、リーグからルール違反と見なされたのだろう。
参考記事:「Yahoo Sports」